北天の星

ここではいつも、南の空に見える星座の話をすることが多いので、今日は北の空に見える星についてお話しします。
みなさんは、北の空にある星と言うと何を思い浮かべますか?
まずは、北極星ですよね。北極星は季節にも時間にもよらず、いつでも同じところに見えています。
でも、正確に言うと、北極星も少しだけ動きます。満月を内側に4つ並べて入る大きさの円を描いて、1日にひと回りしています。満月4つ分というと、ある程度の大きさになります。それだけ動けば、動いていることに気がつきそうですけど、気づきませんね。実は、注意深く一晩中見ていれば、動いていることに気がつくはずです。でも、そういうことをする人はいないので、北極星が動くことを目撃できないわけです。

北極星以外で、北の空で代表的な星というと、なんでしょう?
北斗七星があります。北斗七星も北極星の近くにあって、1日でひと回りします。ですから、北斗七星も一年中、北の空のどこかに見えます。カシオペア座も同じです。北斗七星とカシオペア座は、どちらもみなさん、知ってますよね。
今夜21時の北の空には、北極星の上に北斗七星があって、カシオペア座は地面のすぐ上にあります。カシオペア座は、一般にW型といわれますが、Wに見えるのは、そういう風に地平線の近くにあるときだけです。北極星の上側に行くと、ひっくり返って、M字になります。北極星は、北斗七星とカシオペア座の間にあります。ですから、その両方が見えれば、北極星が見つけられます。

北極星というのは、特別明るい星ではありません。2等星ですから、目立つほど明るくはありません。でも、北極星の回りには星が少ないのです。北斗七星とカシオペア座の間に1個だけ、ぽつんとある星が北極星です。北極星も星としての名前があります。「ポラリス」といいます。
北極星がよくわからない人も、北斗七星とカシオペア座は見つけやすいので、その中間を見れば見つけられます。
今夜の21時だと、カシオペア座が低くて見つけにくいので、もう少し上がる23時過ぎに見るのがいいでしょう。


6月8日、23時の星空







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