星雲星団、二重星


天体望遠鏡を買ったとき、それで何を見たらいいかというお話をします。

天体望遠鏡を買って、初めて見るのはやはり月や土星ですよね。月は毎日形が変わるし、土星の輪はしばらく見ていても飽きません。木星も縞模様がきれいに見えます。最初の1ヶ月ぐらいは、見る対象がそれだけでも十分だと思います。
「1ヶ月ぐらい」と言っているのは、それを過ぎるとだんだん飽きてくるという意味になります。その次に見るものがないと、せっかくの天体望遠鏡もだんだん使われなくなってしまいます。

私はいつも天体望遠鏡で星を見ていますが、月や惑星以外にはどんな天体を見るのか?
自宅の場合は、周りに街の明かりがあって、暗い天体は見にくいので、明るい星雲・星団や二重星を見ます。それぞれどういう天体なのか、簡単に説明します。まず、星団。
空の狭い範囲に、たくさんの星が集まっているところがあります。100個程度の星がまばらに集まっているものを散開星団といいます。数万個から100万個以上の星が球形に集まっているものを球状星団といいます。どちらも、望遠鏡で見ると、たくさんの星が見えてきれいです。星雲にも種類があります。望遠鏡で見えるのは、惑星状星雲と系外銀河、それと一部の散光星雲です。どれも小さなちぎれ雲みたいに、面積を持ってぼんやり光っています。

散開星団 (M37)                    球状星団 (M13)
惑星状星雲 (M27)                  系外銀河 (M81)







散光星雲 (M42)


二重星というのは、肉眼で見ると1個の星なのですが、望遠鏡で倍率を上げて見ると2個に分かれて見える星です。星が1個だけだと白く見えるだけで、星に色があることがわかりにくいですが、2個並んでいると色が違うのがわかってきれいです。

そういう天体はどうやって見つけたらいいのでしょう。大部分の星雲星団は肉眼では見えません。二重星も、どの星がそうなのか、肉眼で見てもわかりません。どこにあって、どうやったら見つけられるのかを勉強しないといけません。天文雑誌や専門書を読んだり、インターネットで情報収集してください。

月や惑星の次に見る天体は、少し勉強しないと見られないわけです。でも、少し勉強してそれらを見るとすごくきれいなので、ますます星に興味がわくと思います。
天体初心者のみなさんも少しだけ勉強して、きれいな天体をたくさん見つけられるようになってください。



        右の写真は二重星のアルビレオ
             はくちょう座のくちばしの星







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