夏の天の川


気分的には夏のピークが過ぎた感じがするこの時期ですが、星空の方は今が夏の星座の本番です。
夏というのは6月・7月・8月ですが、6月と7月は梅雨で晴れませんよね。ですから、夏の星空を見る機会は8月の今なのです。

夏と言えば天の川ですね。夏の天の川は、8月は22時頃、真上に見えています。真上に天の川があって、少し傾いて南西の地平線に流れ落ちています。一番下のさそり座・いて座付近は西に傾いて見づらくなってきます。

天の川の両岸には織り姫と彦星があります。七夕の頃は、梅雨で全然見えませんでしたが、今ならよく見えます。これから先も10月ぐらいまで、織り姫・彦星や夏の天の川が見えています。

天の川には濃いところと薄いところがあります。北半球から見える天の川の一番濃いところは、いて座にあります。天の川銀河の中心がある方向で、グレートスタークラウドと呼ばれています。その少し上のたて座のあたりも天の川が濃くなっていて、こちらはスモールスタークラウドと呼ばれています。いて座からたて座のあたりが、天の川の一番きれいなところです。





             夏の大三角と天の川


グレートスタークラウドというのは、スマートステラやiステラの画面で見ると、いて座の弓と矢のあたりになります。そのあたりの天の川が一番濃いのですが、栃木県から見るとそちらは東京方向で、人が一番たくさん住んでいる地域の上です。そのため地上の光で空が明るくなってしまって、天の川が見えにくくなっています。
栃木県からは天の川の一番いいところが見えないのです。どこに行くと見えるでしょう?
条件は大都市から遠く離れていて、南側は遥か彼方まですべて海という場所がいいです。地理的に南の方がいいので、本州だと紀伊半島の先端とか、あとは小笠原、沖縄になります。

天頂方向にあって一番よく見える、はくちょう座あたりの天の川は特別濃いわけではありません。でも、真上は地上の光の影響を一番受けにくいのでよく見えます。はくちょう座から、天の川が二股に分かれているのがわかります。








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