中秋の名月


9月8日は中秋の名月。旧暦の8月15日です。今年の中秋の名月は例年よりも早い気がしますね。普通は9月中旬から下旬のことが多いです。今年は七夕もそうでしたが、旧暦の行事が早め早めになっています。
例年の9月初めだと、まだ夏と言ってもいい時期でお月見という感じではありまませんが、今年は8月後半から涼しくなって、秋らしい感じになってきました。

8日の夜は、月がまん丸になるはずですが、旧暦でも15日がぴったり満月にならないこともあります。今回、月がちょうど満月になるのは、9月9日の10時半頃です。翌日、火曜日の午前中ですね。8日の夜だと満月の12時間前ぐらいなので、少しだけ欠けています。
肉眼で見ると丸く見えて、たぶん欠けているのがわからないと思いますが、天体望遠鏡で見るとすぐわかります。
どうしてでしょう?
満月から少しでも外れると、月の縁の方にあるクレーターに影が見えます。地球から見て、月に正面から太陽の光が当たっているときを「満月」といいます。ぴったり正面から光が当たっていれば影はできません。8日の月は、東側の縁にあるクレーターに影が見えます。



縁の方のクレーターに影が見えるときは、正確な満月ではないわけです。でも、クレーターに影が出来ない正真正銘の満月というのは、実は、見られないのです。そういう条件になるときには、月と太陽の間に地球があります。地球の影が月面に映ってしまいます。そう、月食になるのです。1ヶ月後の10月8日に皆既月食があります。月食(正確には本影食)が終わった直後の月を望遠鏡で見られたら見てください。月面上に陰のあるクレーターがほとんど見えないはずです。

中秋の名月の日には、栃木県では月が17時7分頃、真東より少し南に寄ったところから昇ってきます。
月はみずがめ座の中にありますが、みずがめ座は明るくない星ばかりなので、みずがめ座の星はひとつも見えないかもしれません。みずがめ座の下にみなみのうお座があって、フォーマルハウトという明るい星があります。月が南に来た頃、この星が月の下の方に見えるはずです。


8日は月が明るくて、星はあまり見えないかもしれませんが、少し早めの中秋の名月をゆっくり楽しんでください。








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