ケフェウス座・カシオペア座


季節はいよいよ秋になりました。秋の夜空に見える星座の多くは、ひとつの物語の登場人物になっています。古代エチオピアのケフェウス王家の物語。ギリシャ神話なので、実話ではありませんけど。

王様がケフェウスで、お后さまがカシオペアです。今回は王様のケフェウス座とお后のカシオペア座についてです。
カシオペア座は教科書にも出てきて、みなさんよく知っていると思いますが、ケフェウス座は王様の星座なのに有名ではありませんね。どうしてでしょう?
カシオペア座は2等星が5個、W字型に並んでいて見つけやすい星座ですが、ケフェウス座は、3等星前後の星で構成されていて、カシオペア座の隣にありますが、北斗七星やカシオペア座ほどは目立ちません。でも、星が五角形に並んでいて、すごく短くなった鉛筆みたいな形で、iステラやスマートステラなどの天体アプリと見くらべれば見つけられます。



今夜の22時ごろだと、北極星の上にケフェウス座があります。カシオペア座はその東側にあります。北の空に見える星座は、北極星の上側に行ったときが見つけやすいです。

ケフェウス座の中にガーネットスターという星があります。4等星で、肉眼では目立たない星なのですが、名前の通り赤い星です。星に色が付いていると感じたことはあまりないかもしれませんが、この星は明らかに赤く見えます。
オリオン座の左上の星、ベテルギウスは見れば赤いのがわかりますが、それ以外の星ではっきり色がわかるものは少ないのです。この星は一目見ればみんな、「赤い!」って言うと思います。
4等星なので肉眼でも見えますが、肉眼だと暗くて色はよくわかりません。でも、双眼鏡や天体望遠鏡で見れば明らかに赤です。
iステラの画面で見てもらうと、ケフェウスの頭の後ろにある星です。

カシオペア座は秋の天の川の中にあります。星空がきれいに見えるところに行けば、天の川の中にあるカシオペア座が見られて、星座全体がきれいです。また、天体望遠鏡があれば、M52という散開星団がきれいに見えます。100個ぐらいの星が1カ所に集まっているのわかります。

秋の星座の中では、早めに昇ってくるケフェウス座やカシオペア座、そして秋の天の川、見てみてください。








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