しし座流星群


若い人たちからすると昔のことになりますが、2001年の11月19日未明に、流れ星の雨が降りました。しし座流星群です。この日は、栃木県はよく晴れて、一晩に何千個もの流れ星が見られました。流星の雨と書いて「流星雨」という現象です。流星雨いうのは、たぶん一生に一度ぐらいしか見られないものだと思います。

2001年のしし座流星群は、別の意味でも記念すべき流星群でした。イギリス人のデイヴィッド・アッシャーさんが、「ダストトレイル理論」というのを考えて、初めて正確に流星の出現を予測しました。それ以前の予測は根拠のない経験則みたいなもので、外れて当たり前という時代でした。アッシャー氏の予測通り、しし座流星群が出現したことで、その理論が正しいことが証明され、他の流星群も正確に出現の予想ができるようになりました。
2001年のしし座流星群は、そういう意味でも貴重な天文現象だったわけです。

今年はどうでしょう?
11月18日前後に、わずかに見える可能性はありますが、ほとんど見えないと思った方がいいでしょう。また流星の雨が降るのは、少なくとも15年ぐらい先だと思います。


2001年 しし座流星雨


話はちょっと変わりますが、私が考える、一生の間に一度は見ておきたい天文現象というのが3つあります。
ひとつは、その流星雨です。
2つ目は皆既日食
3つ目は巨大彗星

皆既日食というのは、太陽が月に全部隠される現象です。このとき、太陽の周りにあるコロナが見えます。皆既日食は、世界のどこかで1年に1回ぐらいは起こるので、見たければそこに行けば見られます。もちろん、そのとき晴れないとダメなので、行けば必ず見られるわけではありません。日食ハンターという人たちがいます。日食があれば、世界中どこにでも行ってしまう人。皆既日食というのは、一度見てしまうと、病気のように、次も見ないと気がすまなくなるようです。

3つ目の巨大彗星は、しっぽが肉眼ではっきり見えて、その長さが90度ぐらいあるやつが見たいです。90度ということは、彗星の頭が地平線にあるとき、しっぽの先が真上あたりまで伸びています。これは100年に1回ぐらいの確率で現れます。巨大彗星は、何日間か見えるので、1日でも晴れれば見られます。

突然見られるかもしれない天文現象ですから、今夜も星空を見上げてみてください。







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