ペルセウス座・くじら座


秋も深まってきて、秋の夜空に見える星座も終わりに近づいてきました。今見られる秋の星座というと、北の空にはペルセウス座があります。ちょうど北極星の上あたりに見えます。
南の空にはくじら座があります。どちらも秋の夜空を彩るケフェウス王家の物語の登場人物です。ギリシャ神話に出てくるエチオピア王ケフェウスの娘、アンドロメダが化け物くじらに襲われそうになったとき、助けに来たのがペルセウスです。ペルセウスに退治された化けくじらがくじら座になっています。
くじら座は、iステラやスマートステラの星座絵を見ると、くじらなのに手があって口にはキバがあって、怖そうです。


ペルセウス座は天の川の中にありますが、そのあたりの天の川は薄くて、肉眼ではよく見えません。でも、双眼鏡や望遠鏡で見ると、たくさんの星が見えます。天の川は、たくさんの星が集まって出来ていることがわかります。双眼鏡や天体望遠鏡で見るときのおすすめ天体は、ペルセウス座とカシオペア座の間あたりに「二重星団」というのがあります。同じくらいの大きさの散開星団がふたつ並んでいます。双眼鏡や倍率の低い天体望遠鏡で見ると、たくさんの星が一度に見えて美しい眺めです。


くじら座には、くじらの心臓の位置に変光星があります。名前は「ミラ」。この星は、いつでも見えるわけではありません。明るさが最大2等星から10等星まで変わります。332日ぐらいで周期的に明るさが変化します。心臓の星だけあって、脈打ってるわけです。2等星なら十分明るい星として見えますが、6等星より暗くなると肉眼では見えなくなります。くじらの心臓の大切な星なのに、1年の約半分は暗くて見えないわけです。現在はちょうど6等星ぐらいで、空の状態が良ければ肉眼でぎりぎり見えますが、街の明かりがあるところでは見えません。肉眼で見えない場合は、双眼鏡や天体望遠鏡で探すと赤い星が見つかります。
ミラは寿命末期の星で、色が赤く、膨らんだり縮んだりを繰り返しています。そのために明るさが変わります。近いうち・・・  天文学で言う近いうちというのは、数万年程度先なのですが、超新星爆発します。ミラという星は、寿命が尽きていずれなくなってしまう星です。

双眼鏡とスマホを片手に、ミラを探してみてください。









戻 る