オリオン座とすばる


季節は冬に移ろうとしているこの時期、寒いですけど星がきれいに見える季節になります。夜7時を過ぎると東の空からオリオン座が昇ってきます。冬を代表する星座が昇ってくると、冬になったなぁ、と感じますね。
今夜20時の東の空を見ると、すでにオリオン座が全部昇っています。

オリオン座の上には、おうし座があってその中に星の集まりがあります。すばるです。すばるという名前は、少なくとも平安時代からある日本語です。ですから、漢字で書かないときは、ひらがなで書くのが正しいわけです。カタカナで書くと自動車メーカーになってしまいますね。
アメリカやヨーロッパでは、「プレアデス星団」と呼ばれています。星雲や星団に付けられている番号はM45となっています。
すばるは肉眼でも見えますが、双眼鏡で見るときれいです。天体としてはかなり大きいので、天体望遠鏡で見ると視野からはみ出してしまいます。双眼鏡で見るのが一番きれいです。肉眼で見える星の数は6個ぐらいです。そのため、日本では昔から「むつらぼし」と呼ばれてきました。漢字で「六連星」と書きますが、読み方は「むつらぼし」です。
天体望遠鏡で見るともっとたくさん見えて、50個ぐらい見えます。ガリレオは36個見えたと言っています。ガリレオが使っていた望遠鏡は、現在のものに比べると粗末なものでした。


すばる
すばるは生まれたばかりの若い星の集まりです。
それぞれの星の周りには、星になりきれなかった星間ガスが漂っているのがわかります。


一方、オリオン座ですが、こちらはほとんどの人が知っている星座ですよね。明るい星が多くて、形もわかりやすいし、冬の夜空を代表する星座です。オリオン座も見所がいくつもありますが、今回は1つだけ。左上に明るい星、ベテルギウスがあります。この星は赤い色をしています。赤くて明るい星は、間もなく寿命が尽きようとしている星なのです。大きな星の寿命が尽きた最後は、超新星爆発という大爆発を起こします。ものすごく明るく輝いて、昼間の空でも見えるようになります。でも、数ヶ月後には暗くなっていって、最終的には宇宙空間に飛び散って消えていきます。
その瞬間が近づいて来ています。それがいつ頃という予想は出来ません。「間もなく」としか言えません。天文学の間もなくというのは、今夜かもしれないし、1万年後かもしれません。
でも、ベテルギウスの超新星爆発を目撃できる可能性はあります。その日が今日かもしれないので、今夜もオリオン座を見てみましょう。


オリオン座








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