水星と金星


今回は、太陽に一番近い惑星の水星とその次の金星の話です。
今週(2015年1月の第3週)、日没後の南西の空で、金星と水星がくっついて光っています。金星はマイナス4等星、水星はマイナス1等星。それだけの明るさだと、夕焼けが残った空でも見えます。ふだんは、水星を見つけるのは難しいのですが、今週は一番星の金星が目印になって、そのすぐ近くに水星が見えます。

ここをご覧のみなさんは、水星を見た記憶ってありますか?
水星は太陽のすぐ近くを回っているので、太陽の近くにしか見えません。ですから、夕方、日が落ちた後の西の空か、日の出前の東の空にしか見えないわけです。
今日(2015.1.11)の日の入りは、16時46分。それから30分以上過ぎると、一番星の金星が見えるようになります。真西よりも南に寄った低いところに、水星と金星がくっついて見えます。実は今日が、ふたつの惑星の距離が一番近いのです。今日の夕方なら、50倍の天体望遠鏡で見ても、同じ視野内に2つの惑星が見えます。双眼鏡だと明るく輝いている金星のすぐ近くに水星が見えます。

並んだ2つの惑星を見るには、17時30分から18時ぐらいまでの30分間がチャンスです。
今日以降になっても数日間は、並んでいる水星と金星を見られます。来週になると、金星は上にあがっていきますが、水星は下がって行って見えなくなります。金星はそのまましばらく高度を上げていって、夏にかけて西の空に宵の明星として輝き続けます。

金星はこれからもしばらく見えますが、水星は今、見ておかないといけません。毎日晴れるわけではありませんので、晴れた日に見ておきましょう。
日頃は見つけにくい水星です。今週は水星を見るチャンスですから、しっかり見ておきましょう。

この写真は1月9日撮影  上の明るい星が金星、下が水星です







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