みなみじゅうじ座


今日は、日本からは見えない星座の話です。
日本からは見えないのに、多くの日本人が知っている星座があります。なんだと思いますか?
日本から見えないということは、南半球の星座です。南半球といえば ・・・ 南十字星!



一般には「南十字星」という言い方をしますが、「みなみじゅうじ座」という星座です。
スマホアプリのiステラなどで、南半球の星空を見ることができます。世界地図から観測場所を指定できます。お持ちの方は、たとえばオーストラリアの西海岸、パースの今夜20時の星空を見てみてください。南の空を見ると、みなみじゅうじ座がほとんど真南の高いところにあります。上の写真を見てわかる通り、小さな星座です。南十字星を見たいなら、今の時期がちょうどいい位置にあります。4月か5月に南半球に行くのがいいでしょう。四季が反対の南半球ですが、その頃だと日本と同じ服装で行けるのもメリットです。

来年のゴールデンウイークは、オーストラリアやニュージーランドはいかがでしょうか? 来年のゴールデンウイークあたりは新月で、みなみじゅうじ座と一緒に、日本からは見えない南半球の天の川が見られます。みなみじゅうじ座も天の川の中にあります。下の方には大マゼラン雲も見えます。
スマホの天体アプリで、5月の南半球に行ってみましょう。

みなみじゅうじ座を囲むように、ケンタウルス座があります。その中で一番明るい星がα星、二番目がβ星です。南十字の左側にある2つの星です。その2つの星と南十字を結んでみてください(黄緑の線)。何かの形になるのですが・・・
それが何かは置いておいて、みなみじゅうじ座の下を見てください。「はえ座」というのがあります。はえというのは、ブーンと飛んでくる虫のハエです。なんでハエなんかを星座にしたんだ!? って思いますよね。



はえ座の話をしたところで、さっきのケンタウルス座の明るい星2つと南十字を結んでできる形、わかりましたか?
はえたたきです!
ケンタウルス座α星とβ星がハエたたきの柄の部分で、南十字が叩くところです。「はえ座」と「はえたたき座」になります。位置関係が見事にそうなります。
南半球の空には、本物の南十字星とは全く違う場所に、ちょっと見には南十字星に見える星の並びがあります。通称、「ニセ十字」と呼ばれています。こちらの方が本物より少し大きくて、知らない人には、いかにも南十字に見えます。本物は「はえたたき座」になりますが、ニセ十字はそうなりません。ここで区別してください。
でも、南十字星をハエたたきだとは思いたくありませんよね。








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