ゴールデンウイーク後半の星空


ゴールデンウイークには、郊外にお出かけの方もいらっしゃると思います。今週の星空は、きれいに見えるでしょうか?
星を見るときに邪魔な月ですが、明け方に細い月が出てくるだけですから、夕方から夜中まで星空を楽しめます。ゴールデンウイーク後半のトピックは、みずがめ座η(エータ)流星群です。流星が見られます。この流星群は、5日夜・・・というか、6日の明け方にピークを迎えます。ピークといっても、見える流星は少な目です。


5月6日 AM3時 南東の空

通称、三ツ矢サイダーマークのあたりから流星が飛び出してくるように見える


実は、この流星群の元は、ハレー彗星なんです。ハレー彗星というのは、有名なほうき星ですよね。ハレー彗星は大きなほうき星で、細長い楕円軌道を描いて太陽の周りを回っています。76年に1度、太陽の近くにやってきます。そのとき、長い尾をたなびかせて、大きな彗星として見えます。

彗星というのは、汚れた雪だるまのような構造をしています。積雪が少ししかないときに雪だるまを作ると、地面の土が巻き込まれて汚い雪だるまになりますよね。彗星の大部分は、雪のような、水が凍ったものでできていて、その中にいろいろな物質の粒が混ざっています。それが太陽に近づくと雪の部分が溶けて、中に含まれていた粒が放出され、しっぽとして見えます。その粒が彗星と同じ軌道上に、帯状に広がっていきます。その帯の中に地球が突っ込むと、粒が地球に飛び込んできて、それが流星として見えます。地球がその帯の中心に入るのが、6日の明け方5時頃です。

近くに大きな街がない山奥で見ると、1時間あたり15個程度の流星が見られると思います。街灯で明るい街の中だと、1時間に5個ぐらい見えるかどうかです。

日本では、あまりたくさんは見えない流星群ですが、南半球だと多くの流星が見られるようです。どうしてそういうことになるのかというと・・・
流星群というのは、放射点と呼ばれる空の一点から流星が飛び出してくるように見えます。この流星群の放射点は、日本から見ると地平線に近い低いところにあります。そのため、流星の半分ぐらいは地面の下に飛んでしまいます。南半球だと放射点が高いので、ほぼすべての流星が見えるわけです。

郊外にお出かけの方は、みずがめ座流星群を見てみてください。









戻 る