180度の天の川


8月も最後の日曜日になりました。子供たちの夏休みも終わりですね。今年の夏休みは、天の川や流れ星を見てきた人もいるでしょうか。最近は、子供たちだけではなくて、そのお父さん・お母さんも、天の川を見たことがない、という人が多くなりました。家族で見てこられたらいいですね。

そういう機会がなかった人は、これからでも見られます。今週は新月なので、月にじゃまされずにきれいな星空を見られます。実は、夏の天の川を見るには、今週あたりが一番いいのです。天の川を見るには、人々が寝静まって家や自動車の灯りが消える0時以降がいいのですが、その時刻だと子供も寝てしまいます。今週は、なんとか起きていられる22時頃、夏の天の川が一番見やすい位置に来ます。

南の空を見ると天の川があります。南西の地平線から上に向かって伸びて、はくちょう座までつながっています。その時刻には、はくちょう座がちょうど真上にあります。天の川は、南西の地平線から天頂まで伸びているわけです。



でも、まだその先があります。地平線をぐるっと回して、北の空を見てみましょう。
南側の天の川より少し薄いですが、北の空にも天の川があります。はくちょう座からつながって、北東の地平線まで続いています。その時刻には天の川が、南西の地平線から天頂を通って、北東の地平線まで180度、空を横切っているのです。
同じ景色は別の時期にも見えますが、1ヶ月前だと2時間遅い夜中の0時になり、1ヶ月後だと2時間早い20時になります。20時では家の照明や車の光が多いので、空が明るくて天の川は見えないと思います。
今週だと天の川を見るために遅くまで起きていなくてもいいいし、地上の光の影響もそこそこ少なくなるし、一番いい時期なのです。さらに今週は、月の影響もなくてベストです。



今夜晴れたら、きれいな星が見えそうなところまで、夕食後のドライブというのも良さそうですね。奥日光とか那須の山とかに行くと、きれいな天の川が見られるかもしれません。でも、それはちょっと大変なら、街の郊外で周りに街灯などの照明がないところに出かけるだけでも、真上にあるはくちょう座の天の川だけは見えるかもしれません。
今夜か、晴れなければ、今週のいずれかの日に天の川を見られたら、夏休み最後の思い出になるかもしれませんね。


たて座からカシオペア座までの天の川







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