小さな星座


10月になりました。秋ですね。秋の星座が見られます。
秋の星座というと、カシオペア座やアンドロメダ座、秋の四辺形があるペガスス座など、有名な星座がいろいろありますが、それについては次回以降に回します。今回は、あまり有名ではない、小さな星座をご紹介します。星座には、大きいのや小さいのがあります。星座は日本からは見えないものも含めて、全部で88個あります。それぞれの面積はまちまちで、広い星座もあれば狭いのもあります。

今夜の空に見える小さな星座というと、こんなものがあります。こと座、や座、こぎつね座、いるか座、こうま座。この5つを紹介します。
こと座は有名ですね。七夕の織姫星ベガがある星座です。これは明るい一等星ですから、目立つし、夏の大三角のひとつでもあります。でも、星座としてのこと座は、小さな星座です。先ほどの5つの星座が、こと座から東に向かって、一列につながっています。



上の写真は、今夜21時の西から南西の方向です。こと座は、この写真に入っていません。右側の写野外です。こと座は、はくちょう座のくちばしの星、アルビレオの右上にあります。アルビレオの東の方向、画面では左ですね。こぎつね、や、いるか、こうまが一列に並んでいます。
こぎつね座は天の川の中にあって、暗い星しかないのでわかりにくいです。や座は弓矢の矢ですが、だれが見ても矢の形に見えます。いるか座は、同じくらいの明るさの星が集まっていて、小さいですがすごく目立ちます。イルカが水面から上に飛び跳ねた形です。
や座といるか座は、確かにそういう形に見えますが、こうま座は星の並びだけでは、仔馬には見えません。でも、隣に大きなペガスス座があります。ペガススの頭のすぐ前にあるので、仔馬ということになるのでしょう。

七夕の織姫と彦星は、天の川に対して斜めに向かい合っていますが、この小さい星座5つは、天の川に直角に並んでいます。天の川の西側にこと座、東側に、いるか座とこうま座、天の川の中に、こぎつね座とや座があります。
これらの小さな星座の中に、有名な天体があります。こと座にはM57、こぎつね座にはM27という惑星状星雲があります。星雲を見たい人は、必ずこの2つに望遠鏡を向けます。や座にはM71、こうま座の近くには、M2とM15という球状星団があります。こちらは大型の天体望遠鏡で見るときれいなので、人気があります。

M2                                M15
M27                                M57


小さな星座でも、形がわかりやすかったり、有名な天体があったりで、覚えておいた方がいい星座です。みなさまも今夜晴れたら、東西に並んだ小さな星座を5つ、見つけてみてください。








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