十三夜


秋になってお月見にいい季節になりました。先月十五夜がありましたが、今月は十三夜です。今週の木曜日(2016.10.13)、13日が十三夜になります。13日が十三夜で、偶然でしょうが覚えやすいですね。ただし、十三夜は旧暦の9月13日ですから、日付は同じですが1か月違いです。
木曜日には月齢13の月が出ているわけで、満月に近くて星を見るのには向かないですから、お月見の週になります。今は17時ちょっと過ぎに日没になります。 ですから、18時だとまだ少し明るいですが、月は見られます。青空の中にある白い月のバックが次第に黒くなっていって、月が明るくなっていく様子を、時間に余裕のある時に見ておくと風流でいいかもしれません。



ところで最近、十五夜の月は一般の人も眺めると思いますが、十三夜にお供え物をして月を見る人は少ないと思います。「今日が十五夜」というニュースを聞けば、多くの人は「月を見てみようか」と思うでしょうが、十三夜の方はニュースにもなりません。満月ではない半端な大きさの月だと、見てみたいと思わないのでしょうか。それとも、十三夜がマイナーな理由があるのでしょうか。

十五夜の月は、平安時代から愛でられてきた長い歴史がありますが、十三夜というのは江戸時代からの風習のようです。現在のバレンタインデーやホワイトデーのようなもので、特定の業界が利益を得るために、人為的に作られたものだと言われています。
特定の業界・・・?
遊郭です。遊郭の関係者が「十五夜と十三夜は、同じ場所で両方の月を見るのが縁起がいい。」と言いふらして、多くの人に「そうなのかぁ~」と思わせます。そうしたうえで、十五夜に多くの客を呼びます。そうすると、自動的に十三夜にも来てくれることになります。
十三夜の由来がそれだとしたら、廃れてしまっても仕方ないですね。現在は十五夜と十三夜を同じ場所で、両方見ようと思う人はいないでしょう。

蚊も少なくなって、お月見にいい時期です。13日の夜か、それ以外の日でも、今週は月を見上げてみてください。








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