天の川のアーチ


11月に入って寒くなってきました。でも栃木県では、星がきれいに見えるようになる頃でもあります。そして去年も今頃お話ししましたが、北の空に天の川が大きな虹のような形になったアーチを見られる時期です。
それを見るには、見晴らしのいい場所で北に向かって立ちます。西の地平線から、北極星の上にあるカシオペア座を通って、東の地平線まで、ぐるっと見渡したとき、天の川が虹のように丸く大きく北の空に見えます。

しかしそれを見るのは、山奥で標高が高く星がきれいに見えるところでないと難しいです。栃木県内だと奥日光で見られるかもしれません。栃木と福島の県境を超えて、福島県側に行くとよく見えます。だいくらスキー場やたかつえスキー場の近くで、建物や街灯の光がないところがいいでしょう。だいくらやたかつえは栃木県民にもなじみがありますが、ちょっと遠いですね。そのくらい遠くの山奥に行かないと見えないということです。
さらに、月が出ていると見えませんから、今夜の場合は、月が沈む22時から23時ぐらいが一番いいでしょう。


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今夜、22時30分ぐらいの西の地平線に、夏の大三角が沈もうとしています。七夕の星のベガとアルタイルが間もなく沈みます。そのアルタイルのあたりから、天の川が右上に向かって伸びています。そこが天の川のアーチの西側部分です。北の方を見ると北極星があって、その上のカシオペア座やペルセウス座があります。この辺りが天の川のアーチの一番上です。東側を見るとオリオン座が昇っています。ふたご座とオリオン座の間に天の川が流れています。明るい恒星のシリウスも、地平線から昇ってきています。そのあたりが天の川のアーチの東側の終わりです。
西の地平線から立ち上がった天の川が、東の地平線まで、アーチになってつながっています。

天の川の西側半分は濃く見えますが、東側半分は薄いです。はくちょう座からカシオペア座までは濃いですが、ペルセウス座からオリオン座のあたりにかけては、薄くなっています。空が完全に暗くて透明ではないと、西側半分だけが見えることもあります。栃木県内では、西半分しか見えないかもしれません。
天の川のアーチが全部見えれば、星空がきれいな場所だと言えます。








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