しぶんぎ座流星群         (今回の話は放送の内容と違います)


お正月早々の天文現象というと3日・4日に「しぶんぎ座流星群」があります。
「しぶんぎ座」という星座、知ってますか?
昔あった星座で、現在はありません。「しぶんぎ」ってなんでしょう?
昔、大航海時代の頃の話です。当時は、GPSなんかありませんから、航海中の自分の船が、地球上のどこにいるのかを知るための手立てが必要でした。そのために星の位置を測定して、自分の位置を計算して求めました。その時に使う観測装置に、「六分儀」とか「八分儀」とか、「四分儀」というものがありました。最後は、読み方としては「よん分儀」ではなく、「しぶんぎ」と読みます。
航海にとって大切な道具の「しぶんぎ」が星座になったわけです。かつては、四分儀、六分儀、八分儀、すべてが星座になっていました。現在も、ろくぶんぎ座とはちぶんぎ座はあるのですが、しぶんぎ座だけは無くなってしまいました。

かつての「しぶんぎ座」というのは、「うしかい座」と「りゅう座」の間あたりです。夜中の0時ごろ、北東の空にうしかい座が昇ってきています。その左側にりゅう座があります。その間あたりに、かつてのしぶんぎ座がありました。そして、そのあたりから流星が飛び出してくるように流れます。



流星群のピークは23時と予想されています。23時から0時の間が、一番たくさん見えると思います。その時間帯なら、ひとりで20個ぐらいは見られるでしょう。
今年は条件がいいので、ふたご座流星群や夏のペルセウス座流星群と同じくらい見られると思います。
普通の流星群は、天頂方向を見ているのがいいですが、しぶんぎ群の場合は、北東の空に北斗七星があるので、天頂から北斗七星のあたりを見ていると、見える確率が高いと思います。

3日から4日にかけての夜です。寒い季節ですが、今年は条件が良くて、たくさんの流星が見られそうです。頑張って、しぶんぎ座流星群を見てみましょう。










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