大寒


1月も中旬になって、1年中で一番寒い季節になりました。20日金曜日が「大寒」です。大寒という言葉を聞くと、余計に寒く感じますね。夜、外に出て、星を見るにはつらい時期です。

大寒というのも、天文学的な定義がある日なのです。太陽黄径が300度になる日です。そう言われても、意味が分かりませんね。
すべての天体の位置は、春分の日の太陽の位置が基準になります。空の中で、春分の日に太陽がある所が、太陽黄径0度で、基準点です。その位置から、太陽が300度回った位置に来た時を「大寒」と言います。実際は、太陽が回るのではなく、地球が回っているわけですが。
別な言い方をすると、春分の日の地球の位置から始まって、太陽の周りを300度回った所に来た日が「大寒」なのです。ですから大寒は、気温が低いかどうかではなくて、太陽の周りを回っている地球の位置で決まります。



地球がそのあたりにいる時、北半球では気温が一番低くなるわけです。
この時期の夜は、外に出たくありませんね。でも、太平洋側では、星が一番きれいに見える時期でもあります。空気が澄んでいて、昼間は遠くまで見えるし、夜は星が輝いています。
21時ぐらいにオリオン座をはじめ、冬の星座が見やすい位置にあります。冬の夜空は、明るい星が一年中で一番たくさんあって、星空の見ごろでもあります。寒くても頑張って、夜、外に出て星を見た方がいいです。
ただ、今週の前半は、東の空に月が出ているので、星空を見るには適しません。月の出はだんだん遅くなるので、水曜日以降は、21時から22時ぐらいの時間なら、月の光に邪魔されずにきれいな星空が見られます。

1月20日 20時の南の空  名前の表示されている星が1等星)


大寒の20日金曜日ごろは、南の空にオリオン座があります。その東には、おおいぬ座、こいぬ座、上には、ふたご座やおうし座もあります。どれも有名な星座だし、明るい星がたくさんあります。1等星が勢ぞろいです。1等星は全部で21個ありますが、日本から見えるのは15個です。そのうちの7つが冬の星座の中にあります。それ以外にも、しし座のレグルスとはくちょう座のデネブも見えています。15個ある1等星のうち9個が見えます。

この時期は、有名な星座がたくさんあって、明るい1等星もたくさん見えています。寒くてもいっぱい着込んで、外に出てみてください。きれいな星空が見られますよ。










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