ミラ


2月も最後の日曜日になり、今週後半は3月です。夜の寒さも少し緩んできた頃ですが、今夜がちょうど新月で、きれいな星空が見られそうです。

新月のときには、月が太陽と同じ方向にあります。太陽と同じ方向と言っても、月は、太陽の上側だったり、下側だったりを通過するので、太陽と重なって日食になることはごく稀です。でも、太陽と一緒に昇って一緒に沈むので、夜空に月が見えないわけです。
今日の新月は、月が太陽の中心を通過します。今日、23時58分に日食が起こります。でも、日本時間の23時58分ですから、日本では絶対見られませんね。今回の日食は金環日食で、南アメリカ、大西洋、アフリカで見られます。
でも、金環日食だと、「コロナ」は見えないので、日本から見に行く人は少ないと思います。せっかくの日食ですが、日本ではただの新月として、星を見て楽しむのがいいでしょう。

今週の星空トピックはミラの極大です。くじら座のミラという変光星が一番明るくなっています。脈動型変光星で、明るさが最大、2等星から10等星まで変化します。2等と10等というのはすごい差ですが、脈動型変光星は、明るさの差が大きいものが多いです。ミラは脈動型の代表的な星です。


2月26日 19時

右下の黒い部分が地平線です。斜めになっていますが、ここが水平になります。
この写真は赤経に合わせて撮っています。時計回りに45度ぐらい回すと、実際の見た目に近くなります。



ミラが明るいのは今日だけではなくて、1ヶ月ぐらいは明るい状態が続きます。月のない晴れた日に見れば大丈夫ですが、くじら座はどんどん西の地平線に近づいていき、月も出てきます。実質的にくじら座とミラを見られるのは、今日、明日しかありません。
ミラはくじらの心臓の位置にある大切な星です。この星が暗くて見えないと、間の抜けたくじら座になってしまいます。今は夕方の西の地平線近くにあります。ですから、暗くなったらすぐに見ないと沈んでしまいます。19時から20時ぐらいに見られます。










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