月面 X


今回は月の話です。

ここでは、月の話はあまりしてきませんでした。星が中心だったので、月は邪魔者扱いでした。月が出ている夜は暗い星が見えないので、天体観測はお休み、みたいな感じでしたね。でも天体望遠鏡があれば ・ ・ ・ なのですが、月は毎日見続けても飽きない天体です。
月面にはたくさんの大小さまざまなクレーターがあります。また、クレーターとは別に、山脈や谷のような地形もあります。それら、ひとつひとつをよく見ていくと、毎日見ても見飽きません。・ ・ ・ と言う話かと思うと、そうではありません。毎日同じものを見続けたら、さすがに飽きます。しかし、月は見えるものが毎日変わるのです。

何が変わるのでしょう?

月の地形が良く見えるのは、月の欠け際近くです。月は毎日形が変わって、欠け際の位置が移動していきます。ですから、毎日、よく見える場所が変わります。月の欠け際を見ると、毎日、違う地形が見えるわけです。

でも、なぜ、欠け際を見ると月の地形が良くわかるのでしょう?

月の欠け際は、地球でいうと朝日や夕日が当たっている状態です。その時、クレーターや山脈に長い影ができます。影があると、地形の凹凸がよくわかります。満月のときは、月に正面から太陽の光が当たっており、太陽が真上にある状態です。このとき、影はできません。ですから、満月の時には月面の凹凸がほとんどわかりません。
月を見るなら、満月以外の日の欠け際を見るのがいいのです。



今夜(2017.3.5)の月はどんな形かというと、ちょうど半月です。その場合、欠け際は月の中央になり、そのあたりの地形が良く見えます。そこは、小さいですが有名な地形があります。「月面X」というのがあります。「ドクターX」みたいですが、「X」といってもいいし、バツといってもいいでしょう。月の欠け際に、小さな「X」という文字が見えます。今夜の19時前後にだけ、それが見えます。

望遠鏡をお持ちの方は、月の欠け際にある「X」という文字を探してみてください。
望遠鏡というのは、天体望遠鏡だけではありません。野鳥観察に使うスポテッィングスコープも立派な望遠鏡です。カメラの望遠レンズでも大丈夫です。一眼レフカメラに望遠レンズを付けて月に向け、モニタを拡大表示してみてください。100倍とかの超高倍率ズームが付いたデジカメでも大丈夫です。










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