いっかくじゅう座


3月も中旬になって、春の暖かさを感じられるようになってきました。冬の星座は西に傾いています。
21時頃、冬の代表的な星座のオリオン座は、南西の空にあります。オリオン座の東側を見ると「いっかくじゅう座」があります。あまり聞かない星座かもしれませんね。オリオン座の隣ではありますが、暗い星しかないので無名の星座です。でも、このいっかくじゅう座には「ばら星雲」があります。赤いバラの花のように見える星雲です。肉眼では見えませんが、写真で撮影すると美しい星雲です。


バラ星雲


「いっかくじゅう座」という星座ですが、これは1本の長い角がある伝説の動物「ユニコーン」の星座です。実際にはいない伝説の生き物です。ユニコーンのモデルがあるとすれば、何だと思いますか?

まず思いつくのは、海に「イッカク」というクジラの仲間がいます。イッカクの雄は、1本の長い角を持っていますが、海の生き物ですからユニコーンではありません。でも、イッカクというのは、北極に近い海にいる動物です。北極の海というのは、星座の基礎ができたギリシャやローマからは遠く離れたところです。イッカクの話が伝説のように伝わって、陸上の生き物になった可能性はあります。

宇都宮動物園園長の荒井さんによると、ユニコーンのモデルの動物は、キリンではないかといいます。
キリンの角は何本あるでしょう?
もちろん1本ではありません。2本のやや長い角が見えますが、それ以外にも皮膚に隠れた角があって、全部で5本あるそうです。長い首を長い角に置き換えたのが、ユニコーンかもしれませんね。

いっかくじゅう座は、暗い星しかなくて見つけにくいですが、冬の大三角の内側にあります。
伝説の動物「ユニコーン」を想像しながら探してみてください。










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