木星


今日は木星の話です。木星といえば、太陽系で一番大きい惑星。その木星が今、見やすい位置にあります。これからさらに見やすい位置にやってきて、夏まで見られます。
木星は21時頃の南東の空、おとめ座がありますが、その真ん中にあります。木星は宵の明星の金星の次に明るい星です。おとめ座のあたりを見て、一番明るい星が木星ですから、見つけるのは簡単です。



木星は天体望遠鏡で見ると、縞模様が見えます。横縞です。小型の望遠鏡だと太くて濃い縞が2本見えますが、よく見ると細い縞があと2・3本あるのがわかります。大きな望遠鏡で見ると、もっとたくさんの縞模様が見えるし、その縞も、直線的なものではなくて、縞のふちが複雑に入り組んでいることがわかります。

大きな望遠鏡で見れば、いつでもそんな木星が見られるかというと、そうではありません。木星がきれいに見えるときとダメなときがあります。ひどい時は、縞模様が全然見えないときもあります。
それは、何が違うのでしょうか?
空気の流れです。空気の流れというのは、要するに風です。地球上では、地上付近も上空でも、常に風が吹いています。天体から来る光は、流れている空気の層を通過してきます。その空気の流れ(乱れ)によって、天体から来る光が乱されます。光が乱れると、結果として、木星がボケたり、ゆらゆら揺れたりして、細かい模様が見えなくなります。
時によって、風の強さがかなり変わります。風の弱い時に、木星の細かい模様まで見えるわけです。ただし、私たちは、地上を吹く風の強さしかわかりませんが、上空の風は地上と全然違う場合もあります。地上が無風でも、上空の風が強い日はダメです。
実際に望遠鏡で木星を覗いてみないと、上空の風が強いのか弱いのか、わからないわけです。春から夏にかけては、風が弱くて、木星などの惑星が良く見える日が多くなります。木星も見やすい位置にあるので、これからが木星観測のシーズンです。

リスナーのみなさまも、木星を見せてもらえるところを探して、天体望遠鏡で覗いてみてください。










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