天の川を見たい!


7月も下旬になり、学校は夏休みに入りました。いよいよ夏本番です。
この夏、星空の見所は何でしょう?
今年に限ったことではありませんが、夏は、濃い天の川が見られます。南の地平線から天頂を通って、北東の空までつながっています。

夏と言えば、天の川です。天の川の両岸にいる織り姫と彦星も見たいですね。織り姫のベガと彦星のアルタイルは、明るい1等星ですから宇都宮の街中でも見えます。でも、現在の日本では、天の川はなかなか見られなくなりました。
先週、奥日光や那須に行くと天の川が見られるという話を書きました。栃木県内だと奥日光や那須がいいですが、どちらにしても、群馬県や福島県との県境に近い山の上まで行った方がいいです。

どこかに天の川を見に行くとして、宇都宮から車で2時間以内で行ける所とすると、どのあたりがいいでしょう?

栃木市と鹿沼市の間あたりで、最も条件が良いときに見られる天の川 (下中央が南)
このくらい見えるのは年に1・2回でしょう


福島県まで行った方がいいです。塩原温泉を通り抜けて福島県に入ると、七ヶ岳という山があります。七ヶ岳(ななつがたけ)というのは、私の天文台があるところです。七ヶ岳の北側に「だいくらスキー場」があって、西側に「たかつえスキー場」があります。そのあたりまで行くと天の川がきれいに見えます。ただし、施設の近くだと、建物からの光や街灯があります。そういう照明から離れた場所がいいです。
そのあたりまで2時間で行けます。栃木市にある私の自宅からだいくらスキー場まで、ちょうど2時間です。宇都宮インターからなら2時間かかりません。東北自動車道で行きます。西那須野インターで降りて、塩原温泉を抜けて行ってもいいし、だいくらスキー場ならば白河インターまで行って、甲子道路を通っても行けます。時間的には、西那須野で降りた方が少し早いです。

日光や那須よりも、福島県に行った方がいいのはどうしてでしょう?

栃木県内でも、ちょっとした山に登ると、東京スカイツリーが見えます。例えば、栃木市にある大平山の「謙信平」から、双眼鏡や望遠鏡で見ると見えます。スカイツリーが見えるというのは、決していいことではありません。夜は、東京都心や埼玉副都心など、関東平野すべての光が見えるということになります。都会の夜の照明が栃木の夜空を照らして、暗い星を消してしまいます。南の方向の夜空が明るいわけです。空が明るいと光が弱い天の川は消されてしまいます。
福島県に行くと日光や那須の山がついたてになって、東京方面からの光を遮ってくれます。福島県はついたての向こう側になるわけです。そのため那須と福島県の南会津郡では、距離的にはさほど違いませんが、福島県側の方が天の川がきれいに見えます。

福島県 だいくらスキー場付近で見た天の川
画面下の緑色は、栃木・埼玉・東京の街の明かり。影響は地平線のすぐ上だけ









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