夏の星座


8月も下旬になって、夏の終わりが近づいて来ました。8月は全然晴れず、晴れないまま夏が終わってしまうのかと思うと寂しい感じがします。
でも、晴れれば、まだまだ夏の星空が見られます。ただ、実質的には、夏の星座を全部見られるのは、今週が最後になります。

どうして今週が最後なのでしょう?

夏の星座が次第に西に傾いてしまうことと、月の大きさによります。空に月があると、細い月でも天の川や暗い星が消されてしまいます。
今週の月は、どうなのかというと・・・
火曜日が新月です。今週は月がないか、出ていても比較的早い時間に沈むので、天体観測に適した週です。来週後半から再来週は、明るい月が出ていて、星を見るには適しません。来週後半というのは、もう、9月に入ってしまいます。
そういう意味で、今週が最後なのです。今週は21時頃なら、夏の星座が全部見られます。南の地平線付近を見ると・・・
南に「いて座」があって、その西側に「さそり座」があります。さそり座は、もう、沈みそうな感じに傾いています。さそり座は低いところにあるので、沈むのが早いです。ですから今夜だと、21時頃に見ておかないと、見えなくなってしまいます。



いて座とさそり座の間には、濃い天の川があります。天の川の中でも、そのあたりが一番濃く見えるところです。でも栃木県だと、南の空が埼玉や東京の街の明かりで照らされて、濃い天の川でも消されてしまいます。残念ですけど、それは仕方ないですね。
いて座の上には、わし座があって、1等星のアルタイルがあります。アルタイルは七夕の彦星です。

そういえば、今年の旧暦の七夕は8月28日、来週です。織り姫は、「わし座」の上にある「こと座」のベガです。アルタイルとベガの間に天の川があるわけですが、そのあたりは空の高い所なので、地上の光の影響を受けにくくて、郊外ならけっこう見えます。
織り姫・彦星の上には、はくちょう座があって、こちらにも1等星のデネブがあります。デネブ、ベガ、アルタイルを結ぶと、下がとがった二等辺三角形になります。夏の大三角です。明るい3つの1等星なので、宇都宮の市街地でもすぐに見つけられます。

天の川は、もっと北まで続いています。天頂を超えて北東の空になりますが、「ケフェウス座」や「カシオペア座」があって、天の川はそちらまで続いています。
月に邪魔されないで、きれいな星空を見られる今週、夜空を見上げてみてください。










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