オリオン座とカノープス


12月も中旬になって、今年も残り少なくなってきました。それと同時に、本格的な冬になりました。栃木の冬は寒いですが、星がきれいに見える季節です。そして、明日(2017.12.18)、月曜日が新月です。今週はきれいな星空が見られると思います。

それと、今週、22日金曜日が冬至です。1年中で昼の長さが一番短い日でもあり、太陽の南中高度が一番低い日とも言えます。北半球では、太陽から来る熱や光が一番弱い日になります。太陽から来る熱が一番弱いのですから、この日が一番寒いはずですよね。でも、そうはなりません。
なぜかというと、地面は夏に暖まった余熱を蓄えているので、すぐには冷たくなりません。地面が最も冷えるのは、余熱を放出してしまう、1ヶ月後の「大寒」の頃です。大寒の頃、一番寒くなるのは、そういう理由なのです。

今週の星空の見所は、冬の星座といえば、まずはオリオン座です。今夜21時頃、南東の空にオリオン座があります。その下にはおおいぬ座があって、シリウスが輝いています。シリウスは全天で一番明るい恒星です。シリウスとオリオン座の左上の星ベテルギウス、そして東の空にあるこいぬ座のプロキオンを結ぶと、ほぼ正三角形ができます。冬の大三角です。オリオン座が見つかったら、冬の大三角を探してください。オリオン座とその東にある、明るい星3つですからすぐわかります。

夜中の0時になると、オリオン座が南の空にきます。オリオン座の下にうさぎ座という星座があります。さほど明るい星ではありませんが、同じくらいの明るさの星が耳の長いウサギの形に並んでいるので、わかりやすい星座です。ただ、南の空の低いところなので、街の明かりに消されてしまって、見つけにくいかもしれません。星がきれいに見えるところに行って、うさぎ座を探してください。
ついでに、うさぎ座のずっと下の方に、カノープスという1等星があります。栃木県から見える一番南の1等星で、シリウスの次に明るい恒星です。南の空のすごく低いところにあるので、なかなか見つけられない星です。オリオン座やうさぎ座が南中したとき、ウサギの尻尾の下の方にあります。元が明るい星ですから、南の地平線まで見えるところなら見つけられます。肉眼でも見えますが、双眼鏡で探すと、地面から離れた空中に浮いている赤っぽい星が見つかります。双眼鏡があると探すのは簡単です。












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