はやぶさ2


今日は立春です。暦の上では、今日から春といわれています。でも、ちょっと違います。今日から春なのではなくて、今日から春に向かって、少しずつ、暖かくなり始まる、という日です。ですから、立春が寒さの底、1年中で一番寒い日なのです。

今週の話題は、まだ月が大きいので星空の話は来週以降にします。今日は小惑星探査機の「はやぶさ2」の話です。
初代はやぶさが帰ってきたのは2010年6月ですから、7年ぐらい前です。はやぶさはあちこち壊れまくって、満身創痍になりながら、なんとか帰ってきました。ものすごく頑張ったマラソンランナーのような扱いでした。
その「はやぶさ」の2号機です。実は、1号機のはやぶさは、探査機ではなくて実験機でした。実験機というのは、小惑星まで行って、サンプルを取って、地球に帰ってくるという、世界初の技術になる「サンプルリターン」、これを習得するための実験に使われた機体です。

はやぶさが行ったのは、「イトカワ」という小惑星でした。イトカワを探査することが目的ではありましたが、技術的に行きやすいところにあった小惑星がイトカワだっただけです。大きな目的は「サンプルリターン」でした。行って帰るまでには、地球からはやぶさに向かって、いろいろなオペレーションをします。機体自体の性能の検証と、地球からの操縦技術を確立することが大きな目的でした。はやぶさの最終目的地は、イトカワではなくて地球だったわけです。

はやぶさ2は、実験機ではありません。初代はやぶさで、実験は無事に・・・かどうかはわかりませんが、終了したと言っていいです。はやぶさ2は本番の小惑星探査機です。目的は「Ryugu」という小惑星に行って、調べて、地表からサンプルを採って、地球に持ち帰ことです。「Ryugu」というのは、竜宮城のりゅうぐうなのでしょうね。これは公募で選定された名前です。そのRyugu は、炭素を多く含む小惑星で、生命の起源になるものが見つかるかもしれません。

はやぶさ2とRyugu (想像図)
JAXAのホームページより


はやぶさ2は、はやぶさの経験を基に、あちこち改良されて壊れにくくなり、性能も上がり、さらに、壊れたときの予備部品も増えました。今、Ryugu に向かって、順調に飛んでいます。先日、Ryugu に向かう旅の最終段階に入りました。エンジンを噴射して、いよいよ Ryugu に向かう軌道に入りました。

いつ頃着くのでしょう?

今年の6月の予定です。その後1年半、Ryugu にとどまって、東京オリンピックが終わった後、2020年の末に地球に帰ってくる予定です。
まずは今年の夏です。また、はやぶさ2フィーバーが来るかもしれませんね。










戻 る