大きな天体望遠鏡を使えば、りゅうぐうは見えますか?
見えません。リュウグウはすごく小さな天体で、暗いし、さらに、太陽の向こう側に近い位置にいるので、直接見ることはできません。
はやぶさ2は、もう、リュウグウのすぐ近くまでたどり着いています。はやぶさ2は、リュウグウを後ろから追いかけています。6月中に追いついて、リュウグウのすぐそばにくっついて、リュウグウと一緒に太陽の周りを回ります。
はやぶさ2は、リュウグウの周りをぐるぐる回りながら飛ぶのではないのですか?
そう考えがちですが、それはできません。
地球の周りを、人工衛星がぐるぐる回れるのは、地球の重力が強いからです。地球に引っ張ってもらえるので、周りを回れます。
引っ張ってもらえるから回れる・・・ というのがよくわかりませんね。
物体が円を描く運動をすると、遠心力が働きます。自動車がカーブを曲がるときに、体が外側に傾く、あれです。
遠心力に釣り合うだけの内側に引っ張る力を受けて、遠心力と重量が釣り合ったとき、天体の周りを回る運動ができます。リュウグウは小さい天体で、重力が弱いため、はやぶさ2を引っ張れないのです。リュウグウの周りを回ろうとすると、遠心力が大きくなって、外側に飛んでいってしまいます。
リュウグウと一緒に太陽の周りを公転すれば、リュウグウの方が自転してくれて、表面を全部調べられます。はやぶさ2は、リュウグウの上側に行ったり、下側に行ったりもします。そして途中で、地球から持っていった観測装置を投下します。そうやってリュウグウを調べた後、着陸してサンプルを取ってきます。
はやぶさ2ミッションもいよいよ山場です。みんなで、はやぶさ2を応援しましょう。
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