ヘルクレス座とへびつかい座

6月に入りました。6月というと梅雨ですね。最近の傾向からすると、6月から7月いっぱいは梅雨です。これから2ヶ月間、星が見えない日が多くなります。
星が見えなくても、先週お話した、はやぶさ2がリュウグウにたどり着くのが今月です。何日に着くのかは、はやぶさ2の飛行状況によりで、正確にはわかりません。でも、到着が楽しみですね。

晴れ間が少なそうな今月ですが、晴れたときに注目したい星座があります。
東の空から、夏の大三角の一角になる、こと座のベガやはくちょう座のデネブが昇ってきています。そのあたりは、夏になってから見ればいいですが、今はその西側にあるヘルクレス座とへびつかい座に注目しましょう。夏の初めに見える星座です。

下の図が今夜21時の東から南東の星空です。




今日(6月3日)は、22時に月が昇って来るので、その前の21時がいいです。明日以降なら22時でも大丈夫です。
東の地平線近くに天の川があって、その上にヘルクレス座とへびつかい座があります。夏の天の川の西側にある星座です。

ヘルクレスというのは、ギリシャ神話に出てくる力持ちです。神話によると、ヘルクレスは本来、王になるはずでしたが、数々の不幸があって、悲しい人生を送りました。そして、罪を犯してしまいました。それを償うために、12の過酷な冒険に出ました。幸いにも、それらは達成できたのですが、その後も不幸は続きました。
ヘルクレスは勇者なのに、幸せには暮らせなかったのです。最後に、こん棒を振りかざした姿の星座になって、やっと安住できたそうです。

へびつかい座の方は、アスクレピオスという、ギリシャ神話で一番の名医の星座です。彼は、あまりにも腕のいい医者だったので、死んだ人までよみがえられてしまいました。蛇使いというのは、医者なのです。蛇は脱皮を繰り返して成長していくので、再生や健康のシンボルでした。
その蛇を操る人は、最高の医者なのです。

ヘルクレス座やへびつかい座というのは、名前は聞いたことあるけど、見たことがないという人も多いと思います。それらが見やすい位置に来るのは梅雨の最中なので、なかなか見られません。
この2つの星座の中には、有名な「球状星団」がたくさんあります。球状星団の話はまた後日、したいと思います。

ヘルクレス座とへびつかい座、夏になる前に見ておきたい星座です。










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