水星と金星

7月も2週目に入りましたが、また、晴れない日が多いですね。今週は13日の金曜日が新月です。夜、晴れればですが、月がないので満天の星空が見られます。

今週のトピックとしては、夕方の西の空に金星と水星が見えます。金星は西の空で明るく光っている一番星です。群を抜いて明るいので、すぐに見つかります。でも水星は、地平線近くの低いところにあるので、なかなか見られない惑星です。今週から来週にかけて、その水星を見るチャンスです。
下の図は、今日の日没後、20時の西の空です。今は夏至を過ぎたばかりで日の入りが遅いので、20時でもまだ夕焼けが残っています。


7月8日 20時の西の空


まだ明るいですが、金星がありますね。そして低いところに水星があります。金星のすぐそばに見えるわけではありません。金星の右下で、地平線に近いところをよく見ると、水星が見つかります。
金星のすぐそばには、レグルスがあります。しし座の一番明るい星です。「西の空に水星と金星が見える」という情報だけが頭にあると、レグルスを水星だと思ってしまうかもしれません。金星のすぐそばにあるのは、恒星のレグルスで、水星は右下の離れたところです。

金星はけっこうな速さで、左上に向かって移動していきます。毎日金星を見られれば、日に日に金星とレグルスの位置関係が変わっていくのがわかります。1週間後の来週の日曜日には、そこに細い月も加わって、金星、レグルス、月、水星と、一列に並んで見えますので賑やかです。
西の地平線の上に、斜めに4つの天体が並んで見えるのは珍しいと思います。晴れるといいですね。

金星は、天体望遠鏡で見ても模様は見えません。金星は全面が雲に覆われていて、雲の切れ目がありません。ですから、全面真っ白です。真っ白だから光をよく反射して、金星は明るく見えるのです。でも、望遠鏡で金星を見ると、形と大きさが変化していくのがわかります。今は半月よりも少し膨らんだ形をしていますが、これから次第に細くなっていき、それと同時に大きくなっていきます。大きくなるということは、地球と金星の距離が近くなってくるわけです。
まずは肉眼で、金星と水星を見つけて、機会があったら望遠鏡で見てみましょう。










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