中秋の名月

9月24日が中秋の名月、十五夜です。お月見ですね。24日が十五夜ですから、当然、この日が満月かと思うと・・・ ちょうど満月になるのは、翌日25日の正午頃です。お月見をするのが24日の20時とすると、満月の16時間前になります。旧暦の場合、この程度は誤差の範囲内です。

24日の月は、肉眼で見ると満月に見えますか?

肉眼で見た場合、満月です。でも、天体望遠鏡で見ると、東側(左側)が少し欠けているのがわかります。
満月というと、ウサギが餅をついている模様が見えます。日本では、昔からそう言われていますね。



みなさんは、満月を見て、ウサギが見えますか?

現代人は、目の悪い人が多くなりました。月がピンボケになって、模様がよく見えない人も多いし、乱視があると、月がいくつも重なって見えてしまいます。現代人は、お月見をしたくてもよく見えない人が増えました。月がボケたり、いくつも重なって見える人は、月がきれいに見えるように調整された眼鏡を作ることおすすめします。遠く専用の眼鏡です。遠近両用眼鏡は、星を見るのには適しません。
これからの季節、日の入りが早くなってきます。夕方暗くなってから、三日月から半月ぐらいの月が見えるときに、眼鏡屋さんに行ってください。眼鏡屋さんの手を煩わせて、お店の外に出て、月が1個に見えて、最もシャープに見えるレンズを探してください。そうやって出来た眼鏡をかけて月や星空を見ると、見える世界が変わるかもしれません。夜に使うものですから、コンタクトレンズではなくて、眼鏡でいいでしょう。本当はコンタクトレンズの方が、望遠鏡を覗くときに便利ですが、値段やなくすことを考えると、眼鏡でいいと思います。


満月のときには、天体望遠鏡で月を見ても、クレーターがほとんど見えません。クレーターに斜めから光が当たっているときに影ができて、影があるから凹凸のあるクレーターだと認識できるのです。満月のときには、月の正面から太陽の光が当たっているので、影ができません。真上に太陽がある状態です。
満月は、肉眼で見て楽しむものでしょう。満月に天体望遠鏡を向けても、あまりおもしろくありませんが、ただひとつ、見るべき点があります。満月を天体望遠鏡で見ると、月にある大きなクレーターから、四方八方に伸びる「光条」と呼ばれる光る線が見えます。これは月に隕石がぶつかってクレーターが出来たときに、そこから飛び散った岩石の軌跡です。コペルニクスやティコなどの巨大クレーターから出ている光条を見ると、隕石衝突のすさまじさを知ることが出来ます。
天体望遠鏡で月を見たことがない人は、「光条」も見たことがないと思います。どこかで満月を天体望遠鏡で見せてもらって、クレーターは見えなくても、月に衝突した隕石の痕跡を見てみてください。











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