くじら座・おうし座



12月に入りました。今年もあと1ヶ月で終わりですね。若い人は「まだ1ヶ月ある」って思うかもしれませんが、年齢が上がってくると、あっという間に1年が終わってしまう気がします。年齢が高くなるにつれて、時間の経過が早く感じると言われますが、私はこの1年が早かった気がするので、高齢者の部類ですね。

そんな12月ですが、今週の星空の見所というと、どの辺りでしょう?

今夜21時の南の星空を見てみましょう。

12月2日 21時の南の空
ウィルタネン彗星も表示してあります
この後、おうし座方向に移動していきます


南の空は明るい星がなくて、ちょっと見には、星座のない空間のように見えます。でもよく見ると、やや明るい星がひとつあります。デネブカイトスという星です。この星は2等星で、南の空では唯一、街中でも見える星です。そして、その星のあたりにくじら座があります。

くじら座と言えば、以前にお話した「ミラ」という変光星が明るくなっています。ミラはクジラの心臓の位置にある、大切な星なのですが、最大、2等星から10等星まで明るさが変わります。6等星よりも暗いと肉眼では見えません。ですから、1年間のうち、半年ぐらいはミラが見えません。
そのミラが今月、最も明るくなります。デネブカイトスとどちらが明るいか、見比べてみてください。週に一度ぐらいの頻度で見ていると、その都度、ミラの明るさが違うかもしれません。

くじら座以外で、見ておきたい星座はありますか?

東から、オリオン座が昇ってきてはいますが、まだ低いので、この時期は、おうし座に注目してみましょう。おうし座には肉眼で見える天体もあるし、双眼鏡や天体望遠鏡で見たい天体もいろいろあります。おうし座は、くじら座の左上にあります。そして、おうし座の中に「すばる」があります。おうし座にある肉眼で見える天体の代表が、すばるです。散開星団と呼ばれる天体です。
すばるは双眼鏡で見るときれいです。双眼鏡で見て美しい天体の代表です。それと、おうしの顔のあたりに星がV字型に並んでいます。ここもすばると同じ散開星団で、すばるより大きく広がっています。こちらも双眼鏡で見るときれいです。

南の空に見えるくじら座とおうし座、見所がいろいろありますね。


すばる
この写真全体に薄雲がかかっているように見えます。
これは地球の雲ではなく、宇宙空間に漂っている微粒子が雲のように写っています。(肉眼では見えません)









戻 る