大きな散開星団



今日は3月31日、平成30年度最後の日です。そして平成31年もあと1ヶ月で終わりになります。新元号が明日発表です。
明日は新しい年度になって、新しい元号がわかる日。新人の入社式もあって、年度の変わり目は今年だけじゃないですが、何かと慌ただしいですね。その上、エープリルフールです。

慌ただしい時期ですが、そんなときこそ、星空を見上げて、宇宙の大きさと人間の小ささを感じるのもいいですね。今だと、夕方日が暮れてから早い時間なら、西の空に冬の星座が見えます。少し遅い時間になると、春の星座が空の高いところに昇ってきます。
冬の星空は明るい星が多くて華やかでしたが、春は明るい星が少なくて、天の川もないし、寂しい感じです。春は暖かくなって花も咲いて、人間の世界は明るいイメージがありますが、星空は寂しいのです。春の夜は日本付近が、宇宙の中で星が一番少ない方向を向きます。

星が少ない方向というのがあるのですね?

太陽系は、天の川銀河の中にあります。渦巻き銀河の内側から外方向見たとき、星が多い方向と少ない方向の差がすごく大きいです。

そんな今日・明日あたりに見られる星空の見所というと、どこでしょうか?

春は形がわかりやすい星座が多いので、スマホを片手にiステラやスマートステラを見ながら簡単に探せます。それと、双眼鏡があれば、双眼鏡向きの大きな散開星団がいくつかあります。


大きな散開星団とは、どんなものがありますか?

まず西の空におうし座があります。その中に「すばる」があります。英語名は「プレアデス星団」です。肉眼でも見えるので、双眼鏡を向けてください。とてもきれいに見えます。その近くに、1等星のアルデバランがあります。そのあたりは、大きく広がったヒアデス星団の中です。こちらは大きいので、双眼鏡の視野いっぱいに星が散らばって見えます。プレアデスとヒアデスは冬に見える星団です。

天頂付近には、かに座があります。カニの甲羅の真ん中に「プレセペ星団」があります。こちらも双眼鏡できれいに見えます。真上に近いと、双眼鏡を向けるのが厳しいです。リクライニングチェア的なイスがあるといいですね。無ければ地面に寝てもいいし。

そして東の空には、かみのけ座という小さな星座があります。暗い星しかない星座で、星座として見つけるのは難しいですが、かみのけ座は星座全体が星団です。星団としての固有名はありませんが、Mel.111 という番号が付いています。この付近は星が少ないところですが、双眼鏡で見るとそこだけたくさんの星があるのがわかります。

春の夜空は、双眼鏡があると大きな星団観望を楽しめます。











戻 る