木星が衝



6月も2回目の日曜日です。雨の季節になりました。天体観測には良くない季節です。

今週6月11日火曜日ですが、木星が衝になります。「衝」というのは、地球と木星の距離が一番近くなる日です。もしくは、太陽・地球・木星が、この順でほぼ一直線上に並ぶ日、と言っても同じことです。
木星が地球に一番近いということは、明るくて大きく見えるわけです。毎日のように木星を見ていると、明るさの変化はわかりにくいですが、たまに見ると「この前より明るい気がする」と思うかもしれません。木星は衝の日だけではなくて、これから3ヶ月くらい、十分大きく見えるので、気長に観察してください。

今週の木星は、どのあたりに見えるのでしょう?

衝のときは0時頃に南中します。下の図は、今夜0時の南の空です。



木星がありますね。へびつかい座の下の方にいますが、さそり座の上と言った方がわかりやすいですね。どちらにしても、南の空に見える一番明るい星が木星ですから、探さなくても見つかります。

今が一番明るいということですが、何等星ですか?

マイナス2.6等です。星としては、群を抜いて明るいです。近くにアンタレスがありますが、そちらは1等星。少し東の方に土星がありますが、こちらは0等星です。それらよりも、明らかに明るいのが木星です。

大きさも、今が一番大きく見えますが、そうは言っても、天体望遠鏡で見ないと見えません。大きいと言っても、月の1/40ぐらいの大きさです。肉眼では点にしか見えません。木星は横縞の縞模様がありますが、今なら小型の望遠鏡でも見えます。それと、木星には、特に大きな衛星が4つあります。ガリレオが発見したので、4つまとめてガリレオ衛星と呼んでいます。これらも、小型の望遠鏡でよく見えます。双眼鏡でも、目をこらしてよく見ると、ガリレオ衛星が見えます。

衛星は、木星の周りを回っています。ですから、見るたびに位置が違います。木星本体から離れていることもあれば、すぐ近くに見えることもあります。4つのうちのどれかが、木星の裏側に隠れていたり、木星本体の前にあったりすると見えません。3つとか2つしか見えないときもあります。

今週晴れたら、明るく輝く木星を見てみてください。天体望遠鏡で覗く機会があったら、縞模様やガリレオ衛星を見てください。











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