変光星



明日14日(月)は体育の日で、カレンダー通りに休める人は3連休ですね。星を見に出かけるには都合がいいですが、明日が満月です。今週は、星空はお休みです。

満月でも見られる天文現象は、何かありませんか?

明日14日、変光星アルゴルが 21:47 暗くなります。アルゴルというのはペルセウス座β星です。β星ということは、ペルセウス座で2番目に明るい星です。2等星なので、月が出ていても見えます。この星は2.87日の周期で、2.1 - 3.4等星の範囲で明るさが変わります。
下の図は、14日21時の北東の星空です。

10月14日 21時の北東の空


ペルセウス座があって、その中にアルゴルという星があります。この星は二重星で、主星の周りを伴星が2.87日の周期で周っています。地球からは、その軌道を真横から見ている状態で、日食と同じように、主星の前を伴星が横切ります。通常は主星+伴星の明るさで見えている星ですが、伴星が主星を隠すと、伴星だけの明るさになります。その時に暗くなるわけです。こういう理由で明るさが変わる星を食変光星といいます。
日食の食ですね。アルゴルは2.87日に1回、暗くなるわけです。2.87日というのは、2日と20時間53分です。半端な時間間隔なので、暗くなるときが夜の場合もありますが、昼間の場合もあります。見やすい時刻に暗くなるチャンスは少ないです。明日はそれが見られます。

明るさの変化を見るときは、最も暗くなる時刻の1時間半以上前にアルゴルを見ます。明日の場合は20時前後がいいです。アルゴルが通常の明るさのときは2.1等星で、アンドロメダ座のγ星アルマクと同じ明るさです。アルマクというのは、アンドロメダ座の星で、アルゴルの一番近くにある星です。アルゴルとアルマクをよく見比べて、同じ明るさであることを確認します。そして一番暗くなる 21:47前後に、アルゴルとアルマクを見比べます。そうすると、アルゴルの方が暗いことがわかります。
星の明るさが変わるのを、自分の目で見られます。
アルゴルは食変光星ということで、明るさが変わる理由がわかりやすいですが、別な理由で明るさが変わる星もたくさんあります。

たとえば、「脈動星」というのがあります。星の寿命末期になると、星の内部が不安定になって、星自体が1年ぐらいの周期で、大きく膨らんだり縮んだりします。そのことによって、星の明るさが大きく変わります。星自体が大きくなったり小さくなったりするわけです。脈動星は赤い色をしています。その代表が、くじら座にある「ミラ」です。



南東の空にくじら座があります。南東の空には満月があって、くじら座はその下です。くじら座は暗い星が多いので、今週は月が明るくてムリかもしれません。くじらの心臓の位置に、ミラという星があります。ミラは11月下旬に最も明るくなるという予測なので、今はすでに、よく見える明るさになっています。
あと何日か過ぎて、月が東にズレれば、くじらの心臓の位置に赤い星が見つけられます。









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