オリオン座流星群



今日の星の話は、オリオン座流星群です。22日火曜日の明け方、オリオン座流星群が極大になります。でも、下弦過ぎの月があるので、見えるのは1時間に2・3個程度と思われます。今回は月の条件が悪いのです。オリオン座流星群は、元々、少しの流星しか見えないのですが、夜空に月が出ているか、否かで、見える流星の数が大きく変わります。

ところで、流星群というのは、そもそも、どういうものなのでしょう?

ほうき星の彗星が太陽に近づくと表面が溶けて、彗星に含まれていた小石や砂粒のようなものが宇宙空間に放出されます。放出された粒は、帯状になって、彗星と同じ軌道を描いて太陽の周りを回ります。彗星がまき散らした粒の帯の中に地球が入ると、粒が大気中に降って来ます。それが流星群です。
彗星がばらまいた粒がたくさんあれば、たくさんの流星が見られるし、少なければわずかな流星しか見られません。

オリオン座流星群の元になる彗星はなんですか?

ハレー彗星です。あの有名なハレー彗星です。5月のみずがめ座流星群も同じくハレー彗星で、その軌道に年に2回、地球が近づきます。毎年同じ時期に地球が通過するため、同じ時期に流星群が見えます。

ハレー彗星は大きな彗星です。大きい彗星ならば、ばらまいていく粒の数も多いと思いますが、オリオン座流星群は、なんで少ない流星しか見えないのでしょう?

ハレー彗星がばらまいた粒の帯の中心を地球が通過すれば、たくさんの流星が見られるはずです。でも、オリオン座流星群のときは、粒の帯の端の方をかすめるだけなんです。そういう理由で、少しの流星しか見えないのです。

国立天文台 ホームページより
上の図は、一般的な流星群の説明図です。彗星がハレー彗星の場合は、地球軌道と塵の帯が2カ所で交わります。


最近、テレビのニュースなどでも、流星群の話題が出ることが多くなってきました。きっと、「22日に流星群が見られます。」という報道があるでしょう。でも、たくさんの流星が見られる流星群も、わずかな流星しか見えない流星群も、同じように紹介しています。
それと、月が出ているかどうかという、重要な情報が報道されません。元々、少しの流星しか見えない流星群で、月が出ていたら、ほとんど流星は見えません。テレビなどの情報を見て、期待して夜空を見ても、全然流星が見えなかったら、がっかりしますよね。毎年、たくさんの流星が見られる流星群なのかどうか、月が出ているのか、いないのかを、きちんと知らせてもらいたいですね。

今週のオリオン座流星群、元々、流星の数が少ない上に、月が出ています。ですから、あまり見えないかもしれませんが、時間に余裕のある方は、見てみてください。










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