しぶんぎ座流星群




今年最後のベリークラシック・コズミックジャーニーになりました。今回の星の話は、「しぶんぎ座流星群」です。年が明けてからのことになりますが、お正月、たくさんの流星が飛ぶ流星群があります。  

「しぶんぎ座」って、聞かない星座ですが、そういう星座があるのですか?。

今はそういう名前の星座はありません。昔、しぶんぎ座という星座があったのですが、星座の統廃合によってなくなりました。現在のりゅう座付近にありました。

今はもう、その星座がないのに、なんで「しぶんぎ座流星群」なのですか?

昔、しぶんぎ座があった頃、その中に流星群の放射点がありました。放射点というのは、流星がその1点から、四方八方に飛び出してくるように見える場所です。それで、しぶんぎ座流星群と呼ばれていました。これはたくさんの流星が飛ぶので、みんなよく知っている有名な流星群です。しぶんぎ座流星群という名前でよく知られていたので、しぶんぎ座はなくなりましたが、現在もそのまま、同じ名前で呼ばれています。

お正月の流星群は、流星がたくさん見えるのですね。

それが... 年によって、多い少ないがあります。多いときは1時間に50個以上見えるし、少ないと20個以下のこともあります。100個以上見られた年もあったようです。
この流星群は、流星が見られるピークの時間が短いので、それが昼間に来てしまうと、ほとんど見られないこともあります。
今回はどうなのでしょう。
今年のピークは、1月4日の17時頃という予想です。17時ではまだ暗くなっていないので、18時以降に見ることになります。このときの放射点は、ほぼ北の地平線上です。北の地平線から流星が飛び出してくるということは、下から上に向かって、扇形に流星が飛ぶことになります。そのため、半分の流星は、地平線の下に飛んで見えません。さらに、地平線近くの低いところに飛ぶ流星は、大気によって光が吸収されるので、ほとんど見えません。そのため、見える流星数はかなり少なくなります。そのうえ、半月を過ぎた月が南の空にあるので、月の光にも邪魔されます。

1月4日 18時の北の空


せっかくの流星群ですが、来年のお正月は、あまり見えそうにありません。たとえ、1時間に50個の流星が飛んだとしても、半分は地面の下に飛んで見えないし、上に飛んだ流星も、月の光で暗い流星は消されます。ですから、見えるのは1時間に10個以下でしょう。
でも、実際に見ると、たくさんの流星が飛ぶ可能性もあります。0時を過ぎれば月が沈むし、放射点も多少上がってきます。流星を見やすくなりますが、ピークを7時間以上過ぎますから、出現する流星の数が少なくなります。

たくさんの流星が見える可能性は少ないですが、実際にどうかは、見てみないとわかりません。4日の夕方から0時過ぎにかけて、北の空を見てみましょう。。











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