今、天文学者の間で、「ボリソフ彗星」というのが大きな話題になっています。ほうき星の彗星ですが、最も明るくなったときが15等星ぐらいで、大きな天体望遠鏡でも全く見えません。そんな暗い彗星が、なんで大きな話題なのでしょう?
彗星というのは、冥王星よりずっと遠く、太陽系の一番外側にあるオールトの雲と呼ばれるところから、太陽に向かってやってくる天体です。太陽系の一番外側からやって来ますが、太陽系の中の天体です。ところが、ボリソフ彗星は、太陽系の外からやって来た天体なのです。太陽系の外の宇宙空間から、太陽の方にやって来たわけです。彗星という名前ですから、ほうき星としての性質を持っていますが、太陽系の中にある彗星とは別物なのです。太陽以外の星の近くで生まれて、何らかの理由で、そこからはじき出されて、宇宙空間を彷徨った末、太陽に近づいてきた天体と思われます。
宇宙からの訪問者ですね。宇宙人が乗った宇宙船だったりしませんか?
宇宙戦艦ヤマトに、白色彗星帝国というのが出てきました。見た目には彗星の形をした、巨大宇宙船に乗った侵略者でした。でもボリソフ彗星は、地球からかなり離れたところを通過するので、地球を侵略する目的は無いと思います。太陽系の外で自然に生まれた彗星であり、太陽系の外にも、彗星が造られる環境があることがわかったわけです。
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