金星



今日の星の話は「金星」です。今、夕方の西の空に見えている一番星ですね。
夕方の西の空に見えているわけですが、太陽を中心に考えると、今、金星は太陽の東側にあります。金星は地球の内側にある惑星なので、太陽からあまり離れません。最大離れても太陽から48度ぐらいです。今週25日に、金星が東方最大離角になります。これは、金星が太陽の東側に最大まで離れるということです。今回はどのくらい離れるかというと、約46度です。太陽が沈んだとき、金星は46度離れたところに見えるわけですね。

金星の形と大きさ


金星は、月のように満ち欠けします。でも、月と違うのは、大きさも大きく変化します。25日の金星は、望遠鏡で見ると半月型に見えます。見かけの大きさは、大きいときと小さいときの中間ぐらいです。大きさが変わるというのは、地球と金星の距離が変わるからです。金星は地球の内側を回っているので、地球から見て、太陽の向こう側に行ったときが一番小さくて、太陽の手前側に来たときが一番大きくなります。
金星が一番小さいときと一番大きいときは、太陽と重なるので見えなくなります。正確に言えば、地球から見たとき、金星は太陽の上側や下側を通過するので、全然見えなくなるわけではありません。でも、太陽のすぐ近くですから、危なくて望遠鏡で見ることはできません。

金星の形は、もし見られたとすれば、太陽の向こう側にいるとき、太陽の光が当たっている側を正面から見ることになるので丸く見えます。反対に太陽の手前側に来たときは、太陽の光が当たっている側の裏を見るわけですから、真っ暗で見えません。今の金星は、ちょうどその中間にいるわけです。これから地球に近づいてくるので、次第に大きくなってきます。
近づいてくると、明るさも明るくなるかというと、近づいてきて大きくなりますが、形はだんだん細くなります。大きくなれば明るくなりますが、細くなると暗くなります。1ヶ月後に金星の明るさがもっとも明るくなります。その後は細くなるので、少しずつ暗くなります。

金星の形を見るには、天体望遠鏡が必要です。モンゴルあたりの遊牧民族には、視力が4.0ぐらいある人がいて、肉眼で金星の形が見えるらしいです。それはそれですごいですが、日本人でも双眼鏡で見れば、視力が4とか5に上がったのと同じですから、金星の形が見えるかもしれません。天体望遠鏡がなくても、双眼鏡がある人は、一番星を見てみてください。










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