その木星ですが、14日に衝になります。
「衝」というのは、地球と木星の距離が、一番近くなる日です。この日に太陽、地球、木星が、ほぼ一直線に並びます。天体望遠鏡で木星を見ると、一番大きく見える日で、木星観測の好機です。・・・とは言っても、天体望遠鏡がないと見られません。天体望遠鏡を持っている人は、ごくわずかでしょうから、自宅で木星を見られる人は限られます。今年は新型コロナの関係で微妙ですが、例年、夏には、県内の天文台やアマチュア天文家のボランティアグループで、「木星と土星を見る会」的なイベントが開催されます。開催されたら、そういうところに行って、天体望遠鏡で覗かせてもらうのがいいと思います。
今年は、新型コロナの影響で、いろいろなところに支障が出ます。ウィールスは目からも感染するので、天体望遠鏡の接眼レンズを代わる代わる覗くのは良くないです。ひとりが覗いたら接眼レンズをアルコールで拭く、などの対策をお願いしたいと思います。天体観測会を開催される方は、そういうところにも注意していただきたいです。アルコールで拭くと、ウィールスが死ぬと同時に、レンズがきれいになります。
木星や土星をリアルタイムで、パソコンやテレビ画面に出すこともできるので、自分の目で覗くのと同じものが画面上で見られます。今は、そうやって見るのがいいと思います。大勢で同時に見られるし。
双眼鏡では見えないですか?
土星は無理です。木星は、本体の縞模様は見えませんが、衛星はギリギリ見えるかもしれません。窓枠やベランダの手すりなどに両肘をついて、双眼鏡が揺れないようにして持って覗いてみてください。衛星というのは木星の月です。木星にはたくさんの衛星がありますが、特に大きいのが4つあります。その4つは、ガリレオが発見したので、4つまとめてガリレオ衛星と呼ばれています。それらは小さな天体望遠鏡でもよく見えます。
衛星は、見るたびに位置が変わりますよね。
毎日見ると、見るたびに位置が違います。4つ見えるときもあれば、3つとか2つしか見えないこともあります。
見えないものは、どこに行ってしまうのですか?
木星の裏側に隠れています。または、木星の手前側にあって、木星本体と重なって見えないこともあります。2つの衛星が重なって、1個にしか見えないこともあります。いろいろな理由で、見える衛星の数が違います。木星の衛星が見えると、毎日木星を見ても飽きないかもしれません。
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