アルゴル



今日の星の話は、変光星です。明るさが変わる恒星です。明るさが変わる恒星は、実は、たくさんあります。明るさが変化する理由も、いろいろです。

   例えば、どんな星ですか?

星自体が膨らんだり、縮んだりを繰り返す星があります。一番代表的な星は、くじら座にある「ミラ」です。以前にも、この星の話をしました。

   今日、「ミラ」は見えますか?

夕方、日が沈んだ後、19時ぐらいになると、空が暗くなります。その頃の西の空に「くじら座」があって、くじらの心臓の位置にある星がミラです。でも今は、ミラが暗くなっている時期なので、肉眼では見えません。

   今、肉眼で見える変光星はありますか?

ペルセウス座に、アルゴルという星があります。アルゴルは、見た目には1個の星なのですが、接近した2つの星が、共通の重心の周りを回っています。片方が明るい星で、もう一方が暗い星です。それを地球の方から見ると、2つの星が重なるときがあります。ふだんは、2つの星が両方見えているけど、重なったときに、暗い方の星だけが見える形になって、明るさが暗くなります。

通常の明るさのアルゴルと近くにあるアンドロメダ座のアルマクは、同じ明るさです


   今週、アルゴルが暗くなる瞬間を見られますか?

見られます。瞬間じゃないですが、3時間ぐらいかけて、次第に暗くなって、その後、3時間ぐらいかけて、元の明るさに戻ります。アルゴルは、2.867日周期で暗くなります。ですから、3日に1回見られますが、暗くなる時刻は、1周期につき、3時間12分ずつ早くなります。暗くなる時刻が、夜でないと見られません。今週は、21日22時47分 と24日19時36分に、最も暗くなります。

   どのくらい暗くなるのですか?

2.1等から3.4等まで変化します。1等級違うと、明るさは2.5倍違いますから、明るさが1/3程度になります。それくらい変われば、一般の人が見てもわかると思います。
アルゴルは、暗くなり始めてから、最も暗くなるまでに、3時間ぐらいかかります。ですから、最も暗くなる時刻の3時間前から見始めるか、最も暗くなる時刻から見始めて、その3時間後まで見るかになります。30分に1回とか、1時間に1回とか、見ればいいです。1時間に1回見ると、見るたびに明るさが変わっているのがわかります。










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