星食



3月最後の日曜日になりました。 間もなく、4月ですね。入学式とか、歓迎会とかの季節ですが、まだ、自粛です。新型コロナワクチンは、まだこれからですから、みなさん、気をつけてください。そんな残念な春ですが、ひとりで星空を眺めるのは、問題ありません。夜も寒くなくなりますから、たくさん星を見てください、と言いたいところなのですが、今夜は満月です。

・・・なので、今日は月に関係する「星食」の話をします。掩蔽とも言います。ちょっと難しい漢字ですね。太陽が月に隠されるのが日食。月が地球の影の中に入るのが月食。恒星が月に隠されるのが星食です。

  恒星って、たくさんありますから、月がその前を通過するのは日常茶飯事じゃないですか?

非常に暗い星まで含めれば、常に、月の後ろに星が隠されています。でも、双眼鏡で楽々見えるくらい比較的明るい星の星食は、たまにしかありません。

  近いうち、星食が見られるのですか?

明日、月曜日の夜から、火曜日の早朝にかけて、おとめ座の星が次々に月に隠されます。双眼鏡で見れば、8等星ぐらいまでは見えるので、5・6個の星の星食が連続して見られます。

  複数の星食が、連続して見られるのですね。  何時頃ですか?

下の図は、29日深夜から30日明け方までの月の動きです。矢印の方向に月が動いていき、黄色い線の内側にある星が隠されます。

3月29日 深夜から30日明け方までの月の動き


まず、29日22時50分の所を見てください。月のすぐ左側にある星が65番星で、その左下に66番星があります。月は左に、つまり東に向かって動いていきます。まず、65番星が隠れて、次に66番星が隠れます。その後も次々に、1時間に1個ぐらいの頻度で、星が月の裏側に入っていきます。隠れてから1時間後ぐらいに、反対側から出てきます。

  星は1時間ぐらい、月の裏側にいるのですね。

66番星はそのくらいですが、月の縁の方を通過する星は、もっと短いです。

  星が月の裏側に入るときと、出てくるときでは、どちらが見やすいですか?

入るときは、見ていて、「間もなく入るぞ~!」って、わかりますが、出てくるのは突然なので、出た瞬間を見るのは難しいです。今回は、いくつかの星が月に隠されて、そして出てくるというのが、明け方6時ぐらいまで、繰り返されます。

  双眼鏡がないと見られないのですね?

双眼鏡か天体望遠鏡が必要です。双眼鏡や天体望遠鏡をお持ちの方は、この機会に星食を見てみてください。










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