太陽



4月も中旬になって、暖かくなりました。暖かくなったのは、太陽のおかげです。
地球上のほとんどの生き物は、太陽からの光と熱に依存しています。もし、太陽からの光と熱が来なくなったら、ほとんどの生物は死滅します。生き残れるのは、地下の深いところで生きているバクテリアや、深海で暮らしている生物たちだけでしょう。それも一時的でしょうが。

  遠い将来、太陽からの光や熱が、地球に来なくなる日が来るのですか?

約50億年後、太陽は燃え尽きて、白色矮星になります。そのときの太陽は、地球から見る月程度には、光ってはいますが、光も熱もほとんど出しません。地球には、太陽からのエネルギーが届かなくなります。

  50億年後の地球は、生き物が住めなくなるのですか?

でもそれ以前に、死を目前に控えた太陽は大きく膨らんで、地球のすぐそばまで膨らみます。そのとき地球は、太陽の熱で焼き尽くされ、すべての生物は死滅するでしょう。50億年後の地球には、生物はいなくなります。

  地球は、そういう運命にあるのですね。

でも、50億年後のことなど、気にする必要はありません。50億年どころか、1万年後でも、人類は地球にいないと思います。今後、環境の大きな変化などによって、多くの生物が絶滅し、人類も絶滅します。ですから、太陽が死んだ後のことなど、考える必要はありません。

  1万年後でも、私たちはこの地球にいないのですか?

いないでしょうね。1万年とか、そんな先の話ではなくて、今後、数100年間の太陽と地球の関係を考えてみましょう。

  地球は温暖化していますよね。

でもそれは、太陽が今後、過去、千年間の平均と同じ活動をするという前提での話です。地球は、過去に何回も氷河期を経験しています。主な理由は、太陽の活動が低下したからです。

  太陽の活動が、低下することがあるのですか?

太陽は、核融合反応を連続して起こして、熱と光を出しています。でも、何らかの理由で、それが一時的に低下することがあります。そうなると、太陽から出るエネルギーが減って、それを受けている地球は寒冷化します。

  太陽の活動が低下すると、地球は氷河期になるのですね。

ここ数年間、太陽活動が、へんなんです。


一番外側の炎が吹き出しているような部分がプロミネンス
その内側の赤くて薄い層が彩層
内側の白っぽい部分全体が光球
黒点は光球にできるが、ひとつもない


  太陽活動が、変わってきたのですか?

太陽活動の強弱は、黒点の数でわかります。活動が活発なときには、たくさんの黒点が現れて、弱いときには少なくなります。ここ数年、太陽黒点の数が、極端に少ないんです。

  太陽の活動が、低下しているということですか?

今は、活動が弱い時期ではありますが、それにしても、黒点が少なすぎます。あと5年、10年と様子を見ないとわかりませんが、地球は、氷河期の入り口にいるのかもしれません。・・・だとすれば、温暖化ガスを大量に排出して、地球を温めておくのがいいのかもしれません。

  今、世界は、地球温暖化ガスを減らす方向に動いていますよね。

目先はそれでいいですが、現在の温暖化対策が、長期的に正しいのか、全く間違っているのかは、今後の太陽活動によって決まります。太陽の活動が、今後どうなるのかは、現在の科学ではわかりません。
地球の未来は、今後の太陽に依存するのです。










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