細い月と金星



6月も2週目になりました。そろそろ本格的な梅雨ですね。太陽も星も見えない日が続きます。

  今週、晴れたときの天体トピックは、何かありますか?

10日(木)が新月です。この日、カナダやロシア、北極海で金環日食が起こります。日本では、見られません。日食ハンターの人たちは、見に行きたいかもしれませんが、今は海外に行くことは難しいですね。それに、今回は金環日食ですから、無理に行く必要はありません。皆既日食のときは、太陽の回りにコロナが見えますが、金環日食では、太陽がリング状に見えるだけで、コロナは見えません。日食としての価値は半減どころか、1/10ぐらいです。

  日食は、コロナを見ることに価値があるのですね。

コロナは、皆既日食のときにしか見えませんし、毎回、形が違います。私の大学の先輩で、40年以上、皆既日食皆勤賞の人がいます。皆既日食があれば、世界中、どこにでも行きます。一度、コロナを見てしまうと、何度でも見たくなるようです。

  今回は金環日食ですが、それ以外の天文トピックスは、何かありますか?

 
6月12日 19:30 西北西の低い空


まず、新月ですから、晴れれば、きれいな星空が見られます。それと、12日 土曜日の夕方、細い月と金星が接近します。夕方ですから、大勢の人が見られると思います。19時30分頃、西北西の低い空を見ると、月齢2の細い月と明るい金星が、肉眼で見るとほとんどくっついているくらい近くに見えます。

  月齢2の月なら、地球照も見えますね。

細い月ですが、地球照で丸く見えます。

  月と金星が一番接近するのは、何時頃ですか?

最接近は、17時42分です。でもこの時刻は、まだ太陽がけっこう高いところにありますから、肉眼では見えません。双眼鏡で探すのも、太陽の方向ですから危険です。自動で金星や月の方向に向いてくれる天体望遠鏡をお持ちの方は、日没前に、大接近する月と金星を見られます。

  12日の日没は何時ですか?

18:40ぐらいです。一般の方は、少し暗くなる19時以降に、西北西の低い空を探してください。











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