七夕



7月最初のベリークラシック・コズミックジャーニーですが、この番組も今日で10年目に入りました。その放送内容に近いものをここに書いているわけですが、これが10年続くとは思いませんでした。
初回は2012年の7月でした。金環日食が見られた年です。レディオベリーの屋上から、生放送で金環日食の実況中継をしました。今、考えると、ラジオで日食の実況中継って、何だったんだと思います。でも、それがきっかけで、ベリークラシック・コズミックジャーニーという番組が生まれたわけですから、良しとしましょう。

初回放送は、7月の第1週だったので、七夕の話をしたと思います。それから毎年、7月の第1週には、七夕の話をしてきました。七夕の話は、ここに毎年、ちょっとずつ違う話を掲載しています。過去の7月最初の項を参照してください。

今回の話は七夕ではなくて、「暑い夏」の話です。今月下旬には、梅雨が明けて暑い夏がやってきます。今年はオリンピック・パラリンピックがあるし、新型コロナが被ります。日本の真夏に、屋外で競技をするオリンピック選手のみなさんは大変です。日本の夏の暑さを知らずに来る海外の選手たちは、あまりの暑さに驚くことでしょう。
ところで、「7月・8月は暑い」、これは当然ですが、それは北半球だけです。南半球は今、冬です。

実は、北半球の夏は涼しくて、南半球の夏は暑いのです。北半球の夏は、涼しい? 日本の夏は、かなり暑いですけど...
地球は太陽の回りを、わずかに楕円形の軌道を描いて回っています。楕円ですから、地球と太陽の距離が近いときと遠いときがあります。今週、7月6日(火)は、地球と太陽が、一番遠く離れる日です。北半球の夏に、地球が太陽から一番遠く離れます。太陽から遠いということは、太陽から来る熱が小さいわけです。太陽と地球が一番近づくのは、南半球が夏の1月初めです。
太陽と地球の距離によって、地球が受ける熱量が変わります。・・・とは言っても、その差はわずかですが。わずかでも、そう思うと、日本の夏も涼しく感じられるかもしれません。



ところで、今週水曜日は7月7日、七夕です。 今回も少しだけ七夕の話をします。本当の七夕は今週ではなく、今年の場合、8月14日(土)です。七夕は旧暦の7月7日にやる行事です。今年はそれが8月14日。今年は、お盆と七夕が重なります。お盆休み中という人が多いでしょうから、大勢の人が星空を見上げられると思います。

旧暦の7日の夜は、必ず7日月が出ています。7日月というのは、半月よりも少しだけ細い月。この月が西の地平線に沈むとき、横になって舟の形になります。それが、織姫と彦星を、天の川を渡してくれる舟になります。現在の暦の7月7日は、年によって月齢がまちまちです。夜空に7日月がないと、織姫と彦星を渡してくれる舟がなくなってしまいます。そういう意味で、本当の七夕は今週の7月7日ではなく、8月14日なのです。

今週、7月7日の月の出は、夜中の2時ぐらいです。天の川とその両岸にいる、織姫と彦星を見るのに好都合です。天の川を見るには、7月7日前後の晴れた日で、月が出る前がいいです。星がきれいに見えるところに出かけて、天の川と織姫・彦星を見てきてください。











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