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      冬の太陽 
       
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      先週は、しぶんぎ座流星群の話をしましたが、みなさんはしぶんぎ座流星群を見られたでしょうか。1月4日の早朝というのは、無理な人が多かったかもしれませんね。残念ながら、頑張ってしぶんぎ座流星群を見ても、今年の流星出現数数は少なかったようです。私も4日の早朝、3:30~5:30ぐらいまでの2時間、空を見ていましたが、2時間で10個ぐらいの流星しか見られませんでした。今年のしぶんぎ座流星群は、ハズレだったようです。 
       
しぶんぎ座流星群が極大だったその日、1月4日ですが、地球が近日点(きんじつてん)を通過しました。 
 
         「地球が「きんじつてん通過」というのは、どういうことですか? 
 
地球は、太陽の周りを公転していますが、その公転軌道は、完全な円ではなくて、微妙な楕円です。 
 
   楕円ということは、地球が太陽に近いときと、遠いときがあるわけですね。 
   今はどうなのでしょう? 
 
近日点通過というのは、地球が太陽に最も近づく日です。 
 
   真冬の今ですが、地球と太陽の距離は、一番近いのですね。 
 
距離が近いということは、太陽からの熱が一番多く届くということです。 
 
   今が一番温かいわけですか? 
 
      冬が一番暖かいというのは、日常生活からは、実感できませんよね。でも、地球が楕円ではなくて、きれいな円軌道を描いていたら、日本の冬は、もう少し暖かかったはずです。 
 
   冬が暖かいということは、夏は涼しいということですよね。 
 
そうです。北半球にある日本は、恵まれています。 
 
   南半球のオーストラリアやニージーランドなどは、それが逆になるわけですね。 
 
夏は暑くて、冬は寒くなります。そういう意味では、北半球の方が、少しだけ得です。でも日本人も南半球の人々も、長年同じ生活をしてきているわけですから、それが普通だと思っています。 
 
   日本の場合、冬の太陽は、空の低いところにあるので、せっかく距離が近くても、あまり恩恵を受けられませんね。 
 
そうなんですが、太陽高度が低い上に遠いのが、南半球の冬です。 
 
         なるほど、そういうことで、北半球が得なのですね。 
       
       
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      Hαによる太陽画像 
       
      外周の赤い部分が彩層、そこから吹き出している炎のようなものはプロミネンス 
      内側の大部分が光球、光球内にある白い部分が白斑 
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      1月初めに、地球が近日点を通過するのは偶然ですが、地球の公転軌道が楕円なので、北半球と南半球が同等に太陽からの恵みを受けることはありません。差はわずかですけど。 
 
   近日点通過が春や秋だったなら、北半球と南半球が同じだったのですね。 
 
それならば、同じ条件になります。でも、実際はそうではなくて、微妙な差があります。地球も太陽系も、宇宙全体も、微妙な差があって、それでも、全体が調和しています。 
 
   私たち人類が生まれたのも、宇宙の偶然なのですか? 
 
地球上に生物が生まれたのは、ものすごい偶然です。あり得ないくらい、素晴らしい条件が重なったからです。 
 
   宇宙全体も、素晴らしい偶然が重なってできているのでしょうか? 
 
最近の学説ですが、宇宙は、ひとつではなくて、ものすごくたくさんの宇宙が、ほとんど同時に生まれたらしいのです。 
 
   宇宙って、いっぱいあったのですか? 
 
宇宙のことをユニバースと言いますが、ユニというのはひとつという意味です。いっぱいあったという意味で、マルチバースという言葉もあります。今、私たちがいるこの宇宙だけが、あらゆる条件が、一番理想的で、他の宇宙が消えてしまった中で、ここだけが生き残ったらしいのです。 
 
   なんか、ものすごくスケールの大きいお話ですね。 
 
今はまだ仮説ですが、何が真実なのかは、遠い将来、解明されるのでしょう。 
      ものすごく微妙なバランスの上に成り立っているこの宇宙で、今、私たちが生きているという奇跡を、みなさんも感じてください。。 
       
 
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