金星



先週の3日が節分で、4日が立春でした。これから、少しずつ暖かくなってきますね。
立春というのは、この日から春になるという意味ではなくて、この日から少しずつ暖かくなり始める日、ということです。逆に言えば、1年中で一番寒い日が立春だとも言えます。

   確かに、1月後半から2月初めが一番寒いです。
   今週あたりから、暖かくなり始まるのですね。

でも夜は、まだまだ寒いです。星を見るときは、最大の厚着をして外に出ないといけません。

   今週は、何か、見ておきたい天文現象がありますか?

今週は、めぼしい天文現象はありません。強いて言えば、金星が明け方の東の空で最も明るくなっています。

   金星というと、去年の年末頃は、夕方の西の空で輝いていましたよね。

その頃の金星は、地球から見て太陽の左側にいました。その後、1月9日に地球と太陽の間を通過して、太陽の右側に行きました。

   太陽の右側だと、日の出前の東の空に見えるのですね。

今は早朝の東の空で、明るく輝いています。


2月6日 5:20の南東の空
白い部分は天の川
天の川がこの程度に見えるのは、標高の高い山の上に行って快晴になったときだけです)



   金星って、すごく明るい一番星ですけど、明るさが変わるのですね。

空の中で、一番明るい星であることは変わりませんが、-4.6等から-3.9等星まで明るさが変わります。一番明るいときと一番暗いときでは、2倍くらい違います。

   地球と金星の距離によって、明るさが変わるのですか?

距離によっても変わります。でも、金星の場合は複雑で、距離が一番遠くにあるときは、金星全面が丸く光っています。地球の近くに来ると、細い月のような形になって、金星の一部しか光りません。距離と金星の欠け具合の両方で明るさが変化します。

   その両方がバランスして、今が一番明るいのですね。

今の金星を天体望遠鏡で見ると、三日月のような形をしています。

   金星が明るいときには、昼間の青空の中でも見えるって言いますよね。

今の金星が、どのあたりにあるかわかれば、青空の中でも見えます。

   どのあたりにあるのですか? ・・・と聞いても、青空の中では、何も目印がありませんよね。

今の金星は太陽の西側、30度弱の所にあるのですが、空の中で30度って、どれくらいなのかわかりませんよね。

   30度ですか。 学校の黒板で使う大きな三角定規があれば、見当が付くかもしれませんね。

それは良い方法だと思います。今の金星は、午前9時半ぐらいに真南の空にあります。9時半頃の真南で、太陽より少し高いところを探してみてください。

   そのあたりを探すと見つかりますか?

視力が普通なら、ほとんどの人が見つけられます。
リスナーのみなさんも、昼間の金星、探してみてください。昼間の青空の中に星が見えたという経験は、貴重ですよ。











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