春分の日




明日21日は春分の日で、3連休の人も多いですね。日本では、春分の日と秋分の日が休日になります。春分の日と秋分の日は、日本全体を休みにするほど大切な日なんです。

   そう言われれば、春分の日と秋分の日は、なんで休日になったのでしょう?

一般的には、春分の日は、夜と昼の長さが同じになる日と言われています。実際にはちょっとだけ違うんですが、それは置いておいても、昼と夜の長さが同じだから休み、というのは、理由としてはおかしいですよね。お彼岸の中日でもあるので、墓参りに行くために休みにするような気もします。

  でも、仏教だけのために、休日にするはずはありませんよね。もっと大切な理由があるのでしょうか?

実は、春分の日は、天文学的にとても大切な日なんです。春分の日に太陽がある位置を、「春分点」と言います。

  太陽がある位置、というのはどういう意味ですか?

昼間は、空が明るくて見えませんが、太陽の向こう側にも、星があります。
3月21日、太陽の向こう側にある星座が下の図です。

3月21日 正午の太陽の位置


バックが青空ですが、太陽はうお座の中にあります。うお座というのは大きな星座ですが、その中で、太陽がある位置が「春分点」です。

   うお座って、魚が2匹いますけど、太陽は下側の魚のあたりにいますね。

そのあたりが春分点で、すべての天体の位置の基準になります。

   すべての天体の基準ですか。確かに、それはすごく重要ですね。

すべての天体は、春分点から、何度、どちらに離れている、という表し方になります。天体の位置は、春分点からの角度で表されます。
それに、暦を作るときにも春分点が基準になります。春分点から太陽が45度動いた日・・・ 実際には、地球が太陽の周りを45度回った日ですが、そこを「立夏」といいます。90度回ると「夏至」です。135度回ると「立秋」・・・というように、45度刻みで季節の節目を表す日が決められます。

   天文学的にも、暦を決めるためにも、最も大切な日が「春分の日」なのですね。

他に、二十四支節季というのもあって、春分点から15°刻みで、季節の変化を表しています。大寒とか啓蟄とかがそれです。天文学は、毎日の生活には関係ないかもしれませんが、暦がなかったら生活できません。春分の日はとても大切な日なんです。

   なるほど、春分の日は、日本全体を休日にするくらい、大切な日なのですね。

秋分の日は、春分ほどではありませんが、太陽が春分点から180°まわったところに来る日です。これも節目として、大切な日です。

   ところで、春分の日は24時間ありますが、24時間の間に、太陽の位置が少し動きますよね。

太陽が春分点に来るのは一瞬のことで、日だけではなく、何時何分何秒まで決まっています。今年の場合は、21日の0時33分の太陽の位置が春分点になります。日付が変わってすぐです。春分の日は、3月21日ですが、太陽が春分点に来るのは、20日の夜です。

明日、3月21日は春分の日で休みになりますが、休日にするくらい大切な日なんだ、と思いながら過ごしてください。











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