ペルセウス座流星群



8月になりました。今年もペルセウス座流星群が見える頃になりましたね。毎年、8月12・13・14日のお盆の時期に、たくさんの流星が見えます。1年で最大の流星群です。

   ペルセウス座流星群のときに、気になるのが月です。
   今年の月の条件はどうでしょうか?

実は、今年は最悪です。12日が満月で、流れ星がたくさん見える夜は、一晩中、大きな月が空を照らしています。

   満月が出ているのですね。

今年のピークは、13日の明け方と予想されています。12日の夕方から13日の明け方まで、ずっと満月が空にあります。

   確かに、それは最悪ですね。

それでも流れ星を見たい場合は、月は南の空の低い位置にあるので、月が目に入らない北の方角を見るのがいいでしょう。

   今回のペルセウス座流星群は、条件が最悪ということですが、そんな中で、
   1時間空を見ていた場合、何個ぐらいの流星を見られそうですか?

暗い流星は月の光で消されてしまうので、特別明るい流星だけしか見えません。ピークになる13日の夜明け前でも、1時間に10個以下でしょう。

   ペルセウス座流星群は、月がなければ、1時間に50個ぐらい見えるのですよね。

50個から60個ぐらい飛びます。

   1時間に60個なら、1分間に1個ですね。

違います。1時間に60個と1分間に1個は、全然違います。

   1時間で60個なら、平均すれば、1分間に1個になりますけど・・・

流星群は、平均してはいけません。

   どういうことですか?

流星群には、「豆まき現象」というのがあります。

   豆まき現象? ・・・ですか。

空にいる神様が、節分の豆まきをしているように、パラパラパラと、複数の流星が連続して飛んで、その後、しばらく飛ばない時間が続きます。空の神様が流星を撒いては、しばらく休む、というのを繰り返しているように見えます。

   流星群は、続けて飛ぶ時間帯と、全然飛ばない時間帯を繰り返すということですか?

飛ばない時間の方がずっと長いです。運がいい人は、短い時間だけ空を見て、流星が続けて飛ぶのを見られます。運の悪い人は、その逆になります。でも、1時間連続して夜空を見ていれば、それが平均されて、本来見えるはずの流星を見られます。

   流星観測は、1時間ぐらい、星空を見ないといけないのですね。




それともうひとつ。1時間に60個というのは、空全体で60個見えるという意味です。ひとりの人が見える範囲は、空全体の1/3以下です。ですから、1時間に60個の場合は、ひとりの人が見られるのは、20個以下になります。

   流星群で見える流星の数は、そういうふうに考えないといけないのですね。

さらにまだあります。

   まだあるのですか!

1時間に60個見えるというのは、夜空の状態が最高のときです。街の光が強かったり、月が出ていたり、空気の透明度が悪かったりすると、見える流星数は、半分とか、1/4とかになってしまいます。

   そういう理由で、今回のペルセウス座流星群は、見える流星の数が10個以下になるのですね。

今年は条件最悪ですが、お盆の夜空を見上げてみてください。












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