人間が出す光



4月になりました。春本番ですね。
新年度になって、毎日の生活や仕事が大きく変わる人もいますね。今年は4月1日が土曜日で、2日が日曜日です。変わるのは、明日からという人が多いのでしょうね。今年は2日間、準備の時間ができたということでしょうか。

   新年度の最初ですが、今週は何か、天文トピックはありますか?

残念ながら、今週は特別な天文現象はありません。でも、この時期の夕方、薄明が終わった頃の星空は、空の西半分が冬の星座で、東半分が春の星座です。

   今は、冬の星座と春の星座の、両方見られるのですね。

19:30 頃に薄明が終わるので、それから1時間ぐらいの間、見られます。
ただ、太陽の光で空が明るいのは、19:30に終わりますが、その時間には、地上の照明などが夜空を照らします。

   太陽が沈んでも、人間が出す光で、夜空が明るいのですね。

人間が出す光は、けっこう明るいです。23時ぐらいまでは、地上からの光が明るくて、暗い星や天の川が見えません。




   23時ごろが境目ですか。

23時を過ぎると、地上の明かりが消えてきます。それ以前と比べると見える星の数が多くなって、県内でも場所によっては、天の川が見えるようになります。

   そのくらいの時刻になると、街が暗くなるのですね。

道路を走っている車も減って、19時・20時頃と較べると、大幅に暗くなります。

   夕方、薄明終了後の空よりも、夜中の方が、きれいな星空を見られるのですね。

自宅が街中の人は、夜中にならないと、きれいな星空を見られません。

   地球温暖化を防ぐためにも、SDGsのためにも、余分なエネルギーを使わないようにしないといけませんね。

余分なエネルギーを使って、夜空を明るくしているもののひとつが、街灯です。

   道路の脇にたくさん立っている街灯ですか?

夜道を歩きやすくして、防犯にも役立つ街灯ですが、街灯というのは、下だけを照らしてくれればいいものです。でも、大部分の街灯は、空の方にも光が出ています。

   下だけを照らす街灯というのはないのですか?

あります。照明器具メーカーさんも、空に光を出さない街灯を開発しています。でも、値段が高かったり、担当者の理解がなかったりで、なかなか採用してもらえないようです。

   栃木県や県内の自治体でも、そういう街灯を採用してもらえるといいですね。

日本国内のいくつかの自治体は、暗い星空を守ろうとして、そういう街灯を採用しています。そうすることで、きれいな星空を売りにして、観光客を集めています。

   きれいな星空というのは、観光の目玉になるのですね。

現代の子供もその親世代も、天の川を見たことがないという人が多いです。天の川が見られるというだけで、観光客を呼べる時代です。

   栃木県内でも、それができそうな自治体がありますよね。

ひとつの市町村だけが街灯を換えても、周りの街も変わらないと効果が薄くなります。

   そうですね。栃木県全体でやってもらいたいですね。











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