金星東方最大離角



6月最初の日曜日です。梅雨の季節になりますね。今年の梅雨入りはいつなのか、気になるところです。

   いずれにしても、今月は、星を見る機会が少なそうですね。

確かにその通りです。でも、梅雨でも、全然晴れないわけではありません。

   梅雨の晴れ間、というのがありますね。

晴れる日があったら、先週お話しした、さそり座を探してください。

   さそり座は、梅雨の時期に一番見やすい位置に来るのでしたね。

ただ、今日は満月です。今週は月が大きいので、星空を見るなら来週と再来週がいいです。

   今日が満月ですか・・・。

今日の正午ぐらいに、ちょうど満月になります。今回の満月は「ストロベリームーン」と言うそうです。

   ストロベリームーンですか、栃木県にはちょうどいい名前ですね。

毎回、満月には、それぞれ別な名前が付いているようです。

   月が大きいと、きれいな星空を見られませんが、そんな中でも、晴れたら見ておきたい天文現象は何かありますか?


6月4日 19:30の西の空


夕方、西の空に輝く、「宵の明星」の金星ですが、今日、太陽から最も東に離れる、東方最大離角になります。

   今日が金星の東方最大離角・・・ですか。 それはどういう現象ですか?

金星は、地球の内側を公転している惑星です。地球の内側にある惑星は、太陽の近くにしか見えません。

   そうですね。水星と金星は、夜中の空には見えません。

それらの惑星は、太陽と地球との位置関係から、地球から見て太陽から最も離れた位置にあるときに、一番見つけやすくなります。

   最も離れた位置というのは、どのくらいですか?

金星の場合、太陽から約48度です。

   太陽の東側だと、夕方、日が沈んだ後の西の空に見えますね。

それが今回の金星の東方最大離角です。天体は、1時間に15度、西に動きますから、金星が東方最大離角の時は、太陽が沈んでから3時間ぐらい西の空に見えています。

   日没直後は、まだ空が明るくて、金星といえども見えませんから、日没後、1時間ぐらいに、西の空を見ればいいですね。

今日の日没は19時ぐらいですから、20時頃に西の空を見て、一目でわかる明るい星が金星です。

   今が金星の見頃なのですね。

今の金星を天体望遠鏡で見ると半月より少し大きい、月齢8ぐらいの形に見えます。そして、これから次第に細くなっていきます。今シーズンの金星は7月下旬ごろまで、夕空の西の空に見えます。

   7月までは、金星が日没後の西の空に見えるのですね。

金星は、5月下旬にポルックスに接近して、13日ごろにはプレセペ星団に接近します。7月上旬には火星にも接近します。それらを双眼鏡で見るときれいです。

   梅雨の季節の夕方、晴れたら西の空に見える金星。
   肉眼で見て、双眼鏡で見て、楽しめますね。










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