レグルス・火星・金星



7月になりましたが、夏らしい天気は、まだ先のようですね。今月末には暑くなるのでしょうけど、それまでは雨模様ですね。星空もなかなか見られません。

   今週、晴れたときは、何か、天文現象は見られますか?

今月上旬から中旬ごろまで、宵の西の空で、火星としし座の1等星レグルスが大接近しています。

   それは今週いっぱい、晴れればいつでも見られるのですか?

火星が星座の中を多少移動しますが、今週中なら、火星とレグルスがすぐ近くに見えます。最接近は明日7月10日で、1度未満まで近づきます。50倍程度の天体望遠鏡なら、ひとつの視野内に見えます。

   双眼鏡だと、どうでしょう?

双眼鏡なら、今週中はいつでも、同一視野内にふたつの星が見えます。西の空の低い所なので、西が開けたところで見てください。

   明るい星が2つ、並んでいる姿は、見たいですね。

火星とレグルスの右下の方には、宵の明星の金星も輝いています。

   金星も近くに見えるのですね。

下の図は、7月10日の20時の西の空です。


7月10日 20時の西の空


「火星」と「レグルス」という文字が重なっています。それだけ近いということです。そのあたりを拡大してみてください。

   火星とレグルスがすぐ近くにあって、その右下に金星もあります。

薄明が残っている西の空では、まず金星を見つけて、そこから火星とレグルスを探してください。あまり晴れないとは思いますが、晴れたら、見るたびに、それらの星の位置関係が変わっているのがわかります。

   恒星は動かないけど、惑星は星座の中を動いていくのですね。

こういう機会に、惑星が動くのを確かめてください。

   晴れた日には毎回、西の空を見て、惑星が動くのを実感してもらいたいですね。

夜中まで晴れたら、夏の星座を見られます。

   夏の星座と天の川、見たいですね。

22時頃、南の空に、さそり座、いて座、へびつかい座があります。そのあたりには、天の川の一番濃いところがあります。

   一番濃いところといっても、栃木県内の多くの地域では見えませんよね。

栃木県から見て南の方向には、さいたま新都心、東京、川崎、横浜などの大都市があって、そこから出る光で、南の空が明るく光っています。その光で、星や天の川が消されてしまいます。

   栃木県では、南の星空は見えないのですね。

高い山の上や県北に行くと、多少は見えますが、見えにくいことには変わりがありません。

  今月晴れた日に星空を見るには、どこに行ったらいいでしょう?

ピンポイントで指定しますが、次のところがいいです。
粕尾峠のてっぺんからさらに上に登ったところ。日光戦場ヶ原か、それより上、金精峠の近く。那須どうぶつ王国から那須ロープウエイあたりの標高の高いところ。那須の北の福島県側、などです。

   そういえば以前にも、そんな話をうかがいましたね。

栃木県内とその近辺だと、そのあたりしかありません。事前に下見をして、出かけてみてください。











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